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今から始めるバーチャル消費税8%生活

4月からどうせ消費税が8%にあがるなら、今のうちから消費税8%生活に慣れてみよう。そうすれば4月1日に焦らずにすみます。

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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4月から消費税が8%に上がるのに早く慣れよう

2014年最大のトピックスといえば、「消費税率引き上げ」でしょう。5%からの引き上げは1997年以来ということになり、なんと17年も間があいたことになります。若い世代にとっては、「初めての消費税引き上げ」という人も多いと思います。かくいう私も、社会人になってすぐ、5%に上がった世代なので、あまり実感がありませんでした。

未経験の人は、消費税の引き上げを甘く見ているかもしれません。しかし、「たった3%」と考えるのは、マネープランとしてとても危険です。仮に手取り15万円で1カ月をやりくりしている人がいたとします(家賃除いた分。家賃は非課税のため)。仮に貯金ゼロで全部使い切っていたとしたら、実質的な買い物額は14万2857円で、消費税がその5%に相当する7143円ということになります。

ところが同じ15万円を使い切ったとしても、消費税は8%に上がったとしたら、消費税に1万1111円引かれるため、実質的な買い物額は13万8889円まで減少することになります。つまり、同じ感覚で生活をしていたと思っていても、一カ月で3968円分は何かをガマンしなければならないということです。消費税5%のときと全く同じ買い物をしていたら、4000円ほど赤字になってしまいます。

今回、マネーハック視点から「今から始める消費税8%生活」を考えてみたいと思います。4月を先取りして、消費税8%に慣れておけば、あわてずにすむからです。しかも来年には10%への引き上げも待っており、もっと消費税負担が増える生活に慣れておく必要がありますので、今から慣れておくことは有意義でしょう。

それではちょっと考えてみます。

給料振込日に、3%分をおろして別口座に移して暮らす

先ほどの例で説明したことを「率」で考えると、消費税8%生活というのは一カ月の家計の2.65%を切り詰める必要がある、ということです。住宅の家賃は非課税なので、今回の消費税引き上げの心配は気にしなくてかまいませんが、それ以外の買い物は基本的に消費税引き上げの影響を受けます。

そこで、毎月の手取りから家賃を引いた額について、2.65%をかけ算し、「8%の影響」を見ます。もし貯金をしている人があれば、貯金額は消費税の影響がありませんので、これも引いてかまいません。計算式にするとこういうことです。

((手取り給与額)-(家賃+貯金額))×2.65%=消費税の影響額

もし、今月の給与振込日から「バーチャル消費税8%生活」に入るとしたら、この金額を給与振込日にATMからおろして、別の口座に移します。そして残額で一カ月の生活をするのです。

あまり端数になりすぎる場合は、3%で計算してもいいですし、計算額を1000円単位に切り上げてもかまいません(ATMによっては小銭が出ないこともあるため)。もちろん給与振込額全体に2.65%をかけてもいいでしょう。ただしこの場合は、実際の8%より多めに引く感じになります。

さて、「バーチャル消費税8%生活」をどうやりくりすればいいでしょうか。
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