生活の支援では不可欠とも言える「食」についても押さえておきましょう。
誤嚥のある人に「味噌汁」は適していますか?
高齢になると誤嚥(食べ物や唾液が食道ではなく、気管に入ってしまう)を起こしやすくなりますが、とくにサラサラした液体や生卵、ワカメやノリなど粘着する物、カステラや食パンなどのスポンジ状の物、さらに餅、酢の物なども注意が必要です。利用者宅を訪問してサービスを行う訪問介護や認知症対応型共同生活介護(グループホーム)などで働く場合、調理を行うことがあり、バランスのよい食事を摂ってもらうためにも栄養素について理解しておきましょう。
五大栄養素とは、炭水化物(糖質・食物繊維)、脂質、たんぱく質、無機質、ビタミンを指します。三大栄養素は、糖質、脂質、たんぱく質で、エネルギー源となるものです。
一方、施設などでは食中毒の対策も重要な課題です。細菌性食中毒のなかには、カンピロバクター・ジュジュニ/コリ(感染源:肉類や飲料水など)やサルモネラ属菌(感染源:鶏肉、鶏卵など)が病因物質となるものがあります。高齢者施設などでは、細菌性ではなく、ウィルスが病因物質となる食中毒が発生することもあり、ノロウィルスもそのひとつです。ノロウィルスは、感染した人の便やおう吐物に触れた手指を介してノロウイルスが口に入った場合なども感染経路となりますので、介護職の衛生管理が問われます。
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