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古地図ウォーキングで楽しむ“ブラ名古屋”(3ページ目)

NHK『ブラタモリ』の大好評もあって注目が高まっている古地図ウォーキング。城下町の碁盤割が現代まで残る名古屋は、都心でも歴史探索ができる上、便利なガイドブックや城下町復元マップも発売。街のあちこちにひそむ歴史の痕跡を見つけに、“ブラ名古屋”に出かけよう!

大竹 敏之

執筆者:大竹 敏之

名古屋ガイド

● 【コースB~ 東寺町コース】

近代的ビルの間から江戸時代からの
寺が現れる、家康が築いた寺町

東寺町は、繁華街・栄エリアの東にあたる新栄町の北西の一角。観光で足を運ぶ人はあまりいない場所ですが、開発が進んだ都市部のところどころに寺町の痕跡がしっかりと残っている、まさに古地図ウォーキングの醍醐味を感じられるエリアです。

寺町は、家康が城下町の防備のために東・西・南に築いた寺院郡地域。ここ東寺町は、やや東へ傾いた南北の2本の筋、法華寺町筋と禅寺町筋が平行して通り、その両側に中小の寺院が配置されています。
【左上】undefined大須の南寺町約50寺に次ぐ、約40寺が配置された東寺町。法華町筋には日蓮宗の18寺が置かれたundefined【左下】コインパークとスパホテルにはさまれているが、立派な山門は往時のままの照遠寺undefined【右】照遠寺山門には勇壮な仁王像が

【左上】 大須の南寺町約50寺に次ぐ、約40寺が配置された東寺町。法華町筋には日蓮宗の18寺が置かれた 【左下】コインパークとスパホテルにはさまれているが、立派な山門は往時のままの照遠寺 【右】照遠寺山門には勇壮な仁王像が

現在はビルや駐車場、飲食店などが立ち並んでいるのですが、そのあいだあいだに寺がひっそりと残っています。コインパーキングやホテルにはさまれて勇壮な山門が突然現れるようなシーンに出くわすことも多く、時代の中で変わるもの・変わらないものが混在した空間が続きます。

2本の通りで寺の宗派が色分け

車道の間の三角州のような小さな公園。古地図と照らし合わせるとかつては寺の境内だったことが分かる

車道の間の三角州のような小さな公園。古地図と照らし合わせるとかつては寺の境内だったことが分かる

法華寺町筋には日蓮宗の寺、禅寺町筋には禅宗の寺と通りによってくっきり宗派が分けられているのも名古屋では珍しく、計画的に寺町づくりが進められたことがうかがえます。また、たくさんの寺が残っている一方で、復元マップで照らし合わせると、かつての寺の境内を横切る格好で現在の道路が通っている箇所も多いのが分かります。


へちまでびっしりの糸瓜薬師。病気平癒を祈願する人たちがへちまを納めていく。郵送も可とか

へちまでびっしりの糸瓜薬師。病気平癒を祈願する人たちがへちまを納めていく。郵送も可とか

禅寺町筋には、へちまがびっしりお供えされた糸瓜薬師(東充寺)なんてちょっと変わったお寺もあったりするので、一社一社異なる趣を見比べながらお寺巡りしてみてください。







『幕末の名古屋城下図集』より。薄く見えるラインが現在の道路。地下鉄高岳駅よりスタートし、新栄駅がゴール

『幕末の名古屋城下図集』より。薄く見えるラインが現在の道路。地下鉄高岳駅よりスタートし、新栄駅がゴール

地下鉄の桜通線高岳駅から東山線新栄駅までの間を斜めにジグザグと歩いて小一時間ほどのコース。どちらから歩いても、地下鉄で市内各所へ移動しやすいので、観光スポットだけじゃ飽き足らないという方はちょっと途中下車してひと歩きしてみてはいかがでしょうか。
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