α(アルファ)とβ(ベータ)は、個別銘柄のリターンを説明するために株価指数を説明指数として単回帰分析した際に使った専門用語です。個人投資家には馴染みの薄い指標かもしれませんが、投資信託のパフォーマンスを評価するときに有用なツールとなります。

投資信託のコスト談議ばかりがにぎやかなこの国ですが、コストとリターンを分けて議論する賢明さと分別がそろそろ必要です。

アルファとは、市場全体の動きに起因するのではなく、運用者の技量に起因する利益を表します。アクテイブなリターンです。ベータは、幅広い市場指数に連動するリターンと捉えられています。インデックスリターンあるいはパッシブなリターンです。

アルファはアクテイブ・リターン

アルファとは、ベンチマークを上回る運用成果のことです。変な言い方かもしれませんが、能力のある運用者が能力のない運用者から獲得できるリターンともいえます。あるいは、市場の平均値からの超過リターンともいえます。

では、アルファの源泉は何でしょうか?

アルファはマネージャーの銘柄選択やタイミング戦略等のスキルから生み出されたものなのです。マネージャーのスキルから生み出されたアルファが実は単にノイズや運であるということも起こりうるので、できるだけ長期のアルファに注目する必要があります。

アルファという数字が大きいほどに、アクテイブリターンが大きいということを意味し、最小はゼロです。

ベータはパッシブ・リターン

ベータは、株式や債券を含む幅広い市場指数に連動するリターンと捉えられています。インデックスファンドを使えばだれでも得られるリターンがベータなのです。
ベータはインデックスファンドへの投資ばかりでなくて、最近では先物、スワップ、オプションなどのデリバテイブ技術を用いることによって比較的容易にかつ低コストで、そのリターンを獲得することができるようになっています。

完全なるインデックスファンドのベータは1となります。そして、アクテイブなファンドのベータが1.15であれば、相場上昇時にはインデックスより15%高くなりますが、
逆に相場下落時にはインデックスより15%よけいに値下がりすることを意味します。