階調性豊かで高感度に強いセンサー搭載
オールドニッコール135mmF3.5で撮影。望遠レンズは比較的完成度が高いため、古いレンズを使っても満足できる結果が得られる。
同社のAPS-Cサイズ用のレンズも使える。レンズを装着すると自動的にセンサーサイズが変更され周囲がケラれる心配はない。作例は450mm相当で撮影。
レンズキットの50mmF1.8を絞り開放で使用。フルサイズとF1.8の組み合わせで被写界深度は極端に浅くなり、背景はかなりボケる。
ISO12800で撮影した作例。これだけ感度を上げても、ノイズが少なく解像度も高い。コンデジの名ばかりの高感度とは一線を画すものだ。
気持ちよく撮影できるカメラ
まず、「Nikon Df」が狙うターゲットはどんな人でしょうか。オールドレンズを沢山所有してるがデジカメに馴染めず、未だに銀塩一眼レフを愛用しているシルバー世代のニコンファンとか。確かにニッコールレンズは50年以上の歴史を誇ります。今回「Nikon Df」が対応した非AIレンズとは1959年から77年まで生産されたレンズです。77年3月から80年まではAIレンズで、86年からAFレンズが登場します。つまり27年前からすでにレンズはAF化され、36年前にAI化が始まっています。カニ爪方式の非AIレンズのほとんどが40~50年前に生産されたレンズです。いくら何でもそんなに古いレンズをフルサイズセンサー搭載の最新デジタル一眼レフに装着して、最高画質が得られると思う人はいないでしょう。非AIレンズが使えることはあくまでも付加価値の1つであり「Nikon Df」のターゲットは写真が好きだけど、グリップが太くてやたら液晶表示があってボタンの沢山ある一眼レフに馴染めない、またはそのデザインがカッコ悪いと感じている人たちなのです。ボディだけで実勢価格約30万円近くする高級機ですから素材、質感、仕上げにもこだわり所有する歓びが感じられるカメラです。「Nikon Df」が毎年モデルチェンジするとは思えないので、最初は高い投資に思えますが、いいものを長く使いたいという人にもオススメの高級一眼レフです。