薬剤師レジデントの採用条件
多くの病院で薬剤師レジデントの募集は、数名であり採用は狭き門になっています。これらの応募資格を見てみると「薬剤師免許を有するもの」または「取得見込みのもの」となっており、年齢については問われないところがほとんどです。しかし、実際には新卒者の採用が多く、既卒は少ないというのが現状です。
既卒からの薬剤師レジデント
既卒者は卒業後のキャリアや今後の目標が重視される
むしろ、既卒を歓迎しているところもあります。例えば、静岡県立静岡がんセンター薬剤部です。ここでは募集要項に、「医療機関での勤務経験を有することが望ましい」と明記してあり、薬剤師としての卒業後の職歴についても前向きに評価されます。また、独立行政法人国立成育医療センターでも30歳未満を条件としながらも、病院等での実務経験が評価されます。
これらの場合、当然ですが卒業後に薬剤師として、どのようなキャリアを積んできたかが問われます。卒業後の勤務を得てレジデントを目指す場合でも、なるべく学生のうちからこの点を見据えた就職を考えておくと、採用時に有利になります。
また、この他にも募集要項等では明記されていなくても、他の職場で勤務経験のある方を、多様な薬剤師の確保という観点から歓迎しているところもあります。
既卒者でも臨床薬剤師として専門性を高め、さらなる知識や技能の取得を目指す方にとって、レジデントは非常に有効で、自分に合った施設を探してみる価値はあります。
レジデントになるための試験
もともとレジデントは募集も若干名のところが多く、ほとんどの施設では採用試験を行い、その中から選抜するという方法を取っています。となると、気になるのは採用試験の内容です。多くの施設では試験は1次、2次と分かれ、行われています。
論文試験は時間配分も重要。予想される問いで時間、文字数など試してみることも有効
受験者の多くは薬学部生でかつ、国家試験の合格者を採用するわけですから、知識については薬剤師としての基礎は担保されていると考えると、今後の心構えを問うものが多くなってしまうのは、仕方のないことかもしれません。一度、受験を考える方はこのあたりをまとめておくと良いでしょう。
専門科目については薬剤師国家試験程度の難易度で、臨床薬剤学や医療薬学分野を問うもので構成されています。また、変わったところでは、福岡大学病院薬剤部のように試験内容に英語が含まれているところもあります。