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半沢直樹、あまちゃんヒットとアベノミクスの関係は?(2ページ目)

景気が変わるとドラマが変わる。アベノミクスと『半沢直樹』『あまちゃん』の大ヒットは関係していた?トレンディドラマを例にして検証します

黒田 昭彦

執筆者:黒田 昭彦

ドラマガイド

83年以前と以後の違い

トレンディドラマの先駆けといわれている『金曜日の妻たちへIII 恋に落ちて』も83年でした。この後、同じ鎌田敏夫脚本の84年『男女七人夏物語』85年『男女七人秋物語』につながります。

83年以前と以後を、山田太一作品と鎌田敏夫作品で比較すると違いがわかりやすいですね。主婦の不倫もので『岸辺のアルバム』と『金妻III』、若者の集団恋愛もので『ふぞろいの林檎たち』と『男女七人』、女性が婚期前に悩むパターンで『想い出づくり。』と『29歳のクリスマス』。前者がテーマ重視で、後者がもっとエンタメよりになってます。

トレンディドラマの始まりと終わり

本格的にバブルになるのは87年から。フジテレビは87年に月9のドラマ枠をスタート。最初は「業界ドラマ」で第一作は『アナウンサーぷっつん物語』。そして88年の『君の瞳をタイホする!』からトレンディドラマになります。

一般にバブル崩壊が始まったといわれるのは91年の2月。
その直前の90年10月スタートの月9『すてきな片想い』はヒロイン(中山美穂)は海苔問屋、相手役(柳葉敏郎)は小さな玩具会社に勤務、とすでにかなりトレンディさが薄れてきています。

91年になるとフジテレビは「純愛ドラマ」と言いだし、1月から『東京ラブストーリー』7月から『101回目のプロポーズ』と、それまでのトレンディドラマとは別物に。

以降、トレンディドラマの復活をうたったドラマもありましたが、当時の雰囲気を再現するものもありませんでした。四半世紀たった今年『抱きしめたい!Forever』がありましたが、ヒットにはいたりません。

トレンディドラマ独特の雰囲気はバブル期の気分的な高揚を背景にしたものだったんでしょう。

アベノミクスとドラマ復権は関係あるのかないのか、そしてそれぞれの好調は続くのか?来年も注目していきたいと思います。
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