なぜ地域密着は大切なの? そのメリットとは?
まず、なぜ住宅の供給において地域密着が大切なのかを考えてみましょう。そのメリットとして、供給される住宅が地域の実情に適したものになりやすくなるということがあります。我が国は多種多様な気候条件がある国。例えば、沖縄と北海道の気象条件が大きく異なりますが、東京と京都でも気候は結構な違いがあります。ですので、本来はその違いに応じた住宅を建てることが必要となるのです。また、生活スタイルも地域によって様々です。東京のような敷地条件が厳しいエリアと、地方のような敷地に余裕があるエリアでは、住まいに求められる要素が異なるものです。例えば、東京でしたら様々な法規制に対応するための知識や技術が必要で、地方ではそうではないことはいうまでもありません。ですから、各地域にはそれぞれその地域に適した技量を持った担い手が存在しています。
ところで、住宅は長く住み継いで行くためには、適切な維持・管理が必要。そうした部分でも地域密着は重要な要素です。というのも、地域に根ざした住宅供給者の場合、何か不具合が発生したとしても、すぐに対応してくれる可能性が高くなるからです。地域に長く根付いている住宅会社はその点で、非常に高いサービスを提供しているケースが多いのです。
地域密着による経済効果も見逃せないメリットです。住宅1棟が建つことで、その工事にあたる様々な人が潤うわけですが、それが地域の活性化につながればより良いわけです。このようなことから、住まいづくりは地域密着で行うべきものという考え方が定着しているのです。
ただ、そうはいっても「全国規模のハウスメーカーではなく地域の工務店で住まいづくりを行うべき」と、簡単にいえるものではないと思います。人をたくさん雇用することで地域経済に多大な貢献しているハウスメーカーや、地域の実情に適した住宅の供給やアフターサービスに熱心なハウスメーカーも存在し、そういう意味で各地域への貢献度が高いハウスメーカーも存在します。
「地域密着」はハウスメーカーの信頼度を探るバロメーター
私たち消費者は、会社の信頼性や技術、デザイン性、そこで働く人たちとの相性などを総合的に加味して、どの会社から住宅を取得するかを決めるべきなのです。ただ、地域密着というキーワードを頭に入れておくことで、依頼先の信頼性や誠実さを推し量ることができ、だから大切な要素だと考えられるのです。さて、ここからは私が先日取材してきた分譲地を事例に「地域密着ってこんなこと」ということをわかりやすく説明していきたいと思います。その分譲地とは、埼玉県大宮市で開発、販売中の「大宮ヴィジョンシティ みはしの杜」です。概要は以下の通りです。
所在地:埼玉県さいたま市大宮区三橋1-833-3他
総戸数:125戸
土地面積:150.24~175.50平方メートル
建物面積:111.23~117.79平方メートル
※上記はいずれも1戸あたり
販売:中央住宅、ポラスタウン開発
埼玉県を中心に展開しているポラスグループによる街づくり。大きな特徴は、最寄り駅がJR大宮駅という立地(バス10分、徒歩30分)という立地でありながら、1住戸あたりの土地面積が150平方メートル以上あるというゆとりの住環境です。
さらに、国土交通省の「平成25年度第1回住宅・建築物省CO2先導事業」にも採択された、自然環境に配慮したエコな街づくりを実施しているのも魅力の一つです。次のページでは、この分譲住宅地にみられる地域密着の取り組みについて詳しくご紹介し、そこから私たちのメリットになる点を明らかにしていきたいと思います。