なんと、途中でマシンを乗り換える!!
「フォーミュラE」のマシン、SRT_01Eはバッテリー容量の問題から、およそ25分しか走行できないとされている。これは使用するリチウムイオン電池の性能やマシンのスペック上、仕方がない。20分程度のレースではインパクトが薄い。そこで「フォーミュラE」は決勝レース中に1人のドライバーが2回ピットストップを行うのだが、なんとバッテリー交換ではなく、ドライバーがマシンの乗り換えを行うのだ。給油や素早いタイヤ交換というイリュージョンのようなピットストップの魅力になれた既存のモータースポーツファンには、何とも興ざめなこの演出。しかし、これが現時点での電気自動車レースの現実といえる。ただ、ここを無視して、未来は生まれない。技術的に今はここにあるという現実を見せておくことも、今後の技術発展の価値を示す上で大きなことだとガイドは感じている。
フォーミュラEのマシン
【写真提供:Formula E Holdings】
技術パートナーが作る未来のレース
もちろん、「フォーミュラE」はいつまでもドライバーのマシン乗り換えを続けるつもりはない。「フォーミュラE」は2013年にアメリカに本社を置く「クアルコム」と技術パートナーシップを結んでいる。クアルコムは携帯電話の通信技術を発展させてきた企業で、電気自動車のワイヤレス充電技術を近い将来、「フォーミュラE」に導入したい意向を示している。フォーミュラEには今後、クアルコム社が積極的に関わって行く
【写真提供:Formula E Holdings】
他にも「フォーミュラE」は次世代レースらしい演出を用意しているという。次のページでは話題の参加チームを含め、新しい演出についても紹介しよう。