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ノアを牽引する小さな王者KENTAの魅力!

主力5選手の退団、一時代を築いた小橋建太と田上明の引退など、激震に見舞われた2013年のプロレスリング・ノアを救ったのは1月にGHCヘビー級王者になったKENTAでした。174センチ、81キロというジュニア・ヘビー級の体格ながら、ノアをエースとして牽引し、活性化させたKENTAの魅力に迫ります。あなたもKENTAが見たくなる!

小佐野 景浩

執筆者:小佐野 景浩

プロレスガイド

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GHCヘビー級王者としてノアを牽引するKENTA

「体は小さくても覚悟、使命感ではデカイ奴に負けない!」

2013年度プロレス大賞のMVPは業界の盟主・新日本プロレスのIWGPヘビー級王者オカダ・カズチカが2年連続で受賞しました。このMVPでは惜しくも次点になったものの、殊勲賞を獲得したのがプロレスリング・ノアのGHCヘビー級王者KENTAです。KENTAは逆風を受けながら幕を開けた2013年のノアを活性化させ、牽引してきたのです。今年の1月、ノアは存亡の危機に立たされていました。12年いっぱいで秋山準、潮崎豪、金丸義信、鈴木鼓太郎、青木篤志の主力5選手が退団するという沈滞ムードの中で1月27日に森嶋猛からGHCヘビー級王座を奪取したところからKENTAの闘いがスタートしました。

「ベルトを獲って頂上に立ったけど、そこからの新しい風景は暗くてまだよく見えない。だから俺が光となって頂から照らしていきたいと思います」と誓ったKENTAの活躍は目を見張るものがありました。体格的には174センチ、81キロとジュニア・ヘビー級ですが、KENTAは「確かに体は小さいし、ジュニアだと言われちゃうかもしれないけど、覚悟とか、使命感だったら、そのへんのデカイ奴に負けないんで」とスピーディーかつ立体的な動き、シビアな打撃技、そして何より折れない心で全身全霊のファイトを連日展開。その真摯な姿勢は少しずつファンの心に届いていきました。
 

当然のことを当然やっていく王者としての気概

5月11日には一時代を築いた小橋建太が引退、その翌日にはノアの社長でもある田上明が12月7日の引退を表明。すでに創始者の三沢光晴さんは09年6月に亡くなっており、ノア旗揚げ時の主役だった三沢、小橋、田上、秋山の4選手を欠くという状況の中で32歳の若き王者KENTAは新時代を呼び込むために戦い続けました。3月=マイバッハ谷口、5月=杉浦貴、6月=矢野通(新日本プロレス)、7月=丸藤正道、8月=モハメドヨネ、9月=シェイン・ヘイスト、マイキー・ニコルス、10月=中嶋勝彦、12月=永田裕志(新日本プロレス)と実に9回の防衛に成功。これはGHCヘビー級王座の年間最多防衛記録です。特に12月7日、有明コロシアムで新日本の永田相手のV9は大きなものでした。戦って乗り越える前に先輩たちが相次いで去ってしまったKENTAにとっては団体が違うとはいえ、ひとつ前の世代の永田を倒したことは大きな実績と自信になったのです。

KENTAの素晴らしいところは試合以外でも、常に「どうしたらファンが満足してくれるか?」「楽しんでくれるか?」「自分たちの心が伝わるか?」を考えて行動していることです。入場時には着てきたTシャツにその場でサインを入れて客席に投げ入れます。試合後には必ず「今日は観に来てくれてありがとう。またこの会場でみんなに会えることを楽しみにしています」と飾らない素直な言葉で観客に語りかけることを忘れませんでした。

「チャンピオンとしてしっかり先頭に立ってノアを盛り上げるのは当たり前のこと。大事なのは“今日、頑張った”じゃなくて、それを継続していくことだと思うんで、その当たり前のこと、当然のことを当然やっていくだけです」と言うKENTA。体は小さくてもハートがでっかいチャンピオンは新年1月5日の後楽園ホールで早くも190センチ、130キロの前王者・森嶋を迎えての10度目の防衛戦という試練を迎えます。
 
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