銀行の定期キャンペーン金利の最高は1年物=0.3%
毎年、夏と冬のボーナス時期に合わせて行われるネット専業銀行を中心とした、定期預金の特別金利。いわゆる「キャンペーン金利」と呼ばれるものですが、キャンペーンを行う銀行が減ったとはいえ、夏冬のボーナス期の風物詩になっています。12月も中旬に入ったことから、2013年冬のキャンペーン金利はほぼ出揃いました。結果からいえば、夏のキャンペーンと金利水準はほとんど変わっていません。市場金利を子細に見ると上下動はあったものの概ね横ばい。預金金利を動かすほどのインパクトはなかったようです。1年物を基準にすれば、最高はイオン銀行の0.3%でした。
イオン銀行だけが1年物=0.3%を提示していますが、この定期預金は「年末年始定期」と呼ばれるもので、イオンセレクトカード会員限定の預金です。取り扱いは2014年1月20日までとなっています。同預金、2年物、3年物、5年物も扱っており、5年物だけが0.35%となっていますが、1年物と0.05%しか金利差がないことから、あえて5年物を利用する必要はないと思われます。
イオンセレクトカード会員でない場合の適用金利は、1年物、2年物が0.12%、3年、5年物が0.17%となっています。
破格の金利を提示している銀行はなし
その他のキャンペーンを見てみると、ソニー銀行は6ヵ月物、1年物が0.25%で、取り扱いは2014年2月28日まで。住信SBIネット銀行が6ヵ月物=0.20%、1年物=0.25%、5年物=0.30%で、取り扱いは2014年2月2日となっています。2013年12月27日と年内で終わってしまう特別金利定期としては、楽天銀行が、6ヵ月物=0.17%、1年物=0.25%、5年物=0.33%となっています。
キャンペーンを行っていないネット銀行の金利を記しておくと、大和ネクスト銀行は6ヵ月物、1年物を共に0.22%。セブン銀行は1年物、2年物が0.12%、3年物が0.14%、5年物が0.15%。オリックス銀行は1年物、2年物、3年物それぞれ0.27%、5年物=0.30%としています。なお、オリックス銀行は12月11日から12月18日の期間限定で「e金銭信託」1年=0.40%を取り扱っています。
地方銀行のインターネット支店の存在感増す
夏冬のボーナス時に合わせたキャンペーン金利は風物詩とはいえ、金利水準に関してはかつてのような驚き、マーケットでいうところのサプライズはほとんどありません。好金利を求めるのであれば、キャンペーンを期待するよりも地道に地方銀行などのインターネット支店をこまめにチェックしたほうがよいのかもしれません。
参考に地方銀行のインターネット支店の金利もあげておきましょう。最高金利は1年物=0.40%なので、0.40%を提示している銀行を記載しておきます。
山形県の荘内銀行の「わたしの支店」専用定期預金。岡山県のトマト銀行のももたろう支店が扱う「スペシャルきびだんご定期預金」。香川銀行のセルフうどん支店の「超金利トッピング定期預金」。愛媛銀行の四国八十八ヵ所支店の「100万円限定だんだん定期預金」です。
スペシャルきびだんご定期預金、超金利トッピング定期預金、100万円限定だんだん定期預金は預入100万円までと制限されていますが、荘内銀行の「わたしの支店」専用定期預金だけは1000万円まで預入が可能となっています。
金利は全て2013年12月13日現在です。全国全ての金融機関を調べたわけではないこいとから、もしかしたら筆者が気付いていない好金利を提示している金融機関が存在するかもしれないことを記しておきましょう。