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外貨預金はなぜリスキーなのか?

投資の入り口に外貨預金があると思っている人が多いのに驚きます。外貨預金はハイリスクローリターンの報われない金融商品です。そこでお金が増えてもファイナンスの学びにはならないでしょう。「虎穴に入らずんば虎児を得ず」のたとえのごとく、最初から怖がっていたら何も学べません。怖さ対策は金額調整でしてください。たとえば毎月2万円とか……。

北川 邦弘

執筆者:北川 邦弘

はじめての資産運用ガイド

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外貨預金が投資への入り口という誤解

外貨預金はリスキーです

外貨預金はリスキーです

お金のことを少し勉強してみたい、投資を始める準備をしてみたい、海外の資産を考えてみたいなどと思い始めた多くの人は、外貨預金から入ろうとします。

確かに、外貨預金は預金なのに為替リスクがあり、国内預金のように元本が完全に守られた資産ではありません。かといって、株式や投資信託のように毎日時価が変化するものでもありません。

だから、それが投資の入門編かというと、それは大間違い。外貨預金は報われないリスク商品だということをご存知ですか?

外貨預金はハイリスクでローリターン

投資には、リスクとリターンがあります。それらはトレードオフの関係にあるといわれます。つまり、正の相関関係がある、どちらかが増えればもう一方も増えるという関係です。ハイリターンを得るにはハイリスクを覚悟しなければいけませんし、ローリスクしか負わなければローリターンに満足しなければいけません。

人はローリスク・ハイリターンを望みますが、そういう美味しい投資というのは自由で公平なマーケットには存在しません(閉ざされた世界には一部存在しますが)。しかし、金融商品としてハイリスク・ローリターンというものは存在します。

外貨預金がそれに該当します。

為替リスクは10%だがリターンは1%未満

外貨預金のリスクは、為替リスクです。

外国為替のリスクは一般的に10%程度と言われています。100円の米ドル/円は90円になる可能性もあるし、110円になる可能性もあるのです。結果のブレがリスクです。そこだけ見れば、5割の確率で損をします。

一方で、外貨預金のリターンは、受取り利息です。2013年12月の市況では、米ドルで0.01%、ユーロで0.01%、豪ドルで0.5%といった水準です。

しかも、このリターンは為替の方向性によって変わることもありません。為替リスクをたくさん保有したからといってリターンが増える因果関係はないのです。

リスクに見合うリターンが得られない外貨預金

10%の為替リスクを背負って、得られるリターンが1%にもならないというのでは、ハイリスクローリターンといわざるをえません。もちろん為替リスクがプラスに出れば(円安になれば)リターンも大きくなるわけですが、そこはバクチです。

では、本来の投資とは何でしょうか?真っ当な投資とは、リスクに見合うリターンを得られるものです。そのもっとも基本的なものは株に対する投資です。

海外株のリターンは為替リスクを上回る

たとえば、米国株のリターンはこの直近の5年間では年率14%でした。為替リスクよりも大きいことが分かります。ですから、米国の株式の投資していた人は、為替の損があったとしても、リターンを築けてきたのです。

こうした、リスクとリターンのバランスの取れた金融商品で投資は体験するべきです。もし、怖くないように調整をしたいのなら、投資金額を小口にすればいいのです。

たとえば、こんな投資方法があります。
「月2万円から始める資産運用」

投資が怖いからといって、リターンを調整してはいけません(ローリターンを選んではいけません)。それでは、お金を増やす可能性を捨てるようなものです。お金を失う確率が高くなります。投資を真っ当に勉強するつもりで始めたことが、円安円高を予測するだけのギャンブルになってしまうのです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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