痛い肩こり解消法
いつでも、どこでも、自分で、1分で治す肩こり解消法、こりトレ
私は、年間1万人以上の肩こりに悩む患者さんを治療する医学博士です。みなさん肩こりに困り果てて病院までいらっしゃるのですが、実は共通の願いがあります。それは、本当は自分で肩こりを治したい、もうこれ以上、肩こりに貴重な時間とお金を費やしたくない、ということです。
そこで、こんなに痛くて苦しい肩こりになる前に、いつでも、どこでも、誰でも、自分で肩こりを改善できる方法はないだろうか、と考え始めました。そして、医学の力で日本中の肩こりを解消しようじゃないか!と研究を立ち上げました。愛媛大学工学部や地元の皆さまの協力を得て、今回開発することができたのが、神経解剖学とペインクリニック臨床医学、東洋医学のツボの概念を取り入れた1分の簡単ストレッチ、肩こりを改善できる「こりトレ」です。「こりトレ」には、肩こりをトル + 肩こりのトレーニングのダブルの意味があります。
こりトレの秘密は、つけるだけで効くラバーチューブとリズミカルな1分ストレッチにあります。
つけるだけで肩こりを改善するラバーチューブ
こりトレは、身長と体重にあわせて長さを調節できるシリコンチューブのラバーチューブを付けて行います。しっかりしているのに伸縮性のあるラバーチューブは安心の日本製です。これをたすき掛け状につけて、1分間、神経解剖学に則ったストレッチをするだけです。ラバーチューブはつけるだけで、弱った肩甲骨周囲の筋力を補助して、肩甲骨の位置を正しく補正できます。そして矯正された正しい姿勢を脳が記憶していくので、姿勢がどんどん良くなっていきます。ラバーチューブをつけると、肩甲骨と背骨周りの深部筋肉の緊張がほぐれます。すると首、背中、腕につながる血管が拡張して血流が一気に改善するので、冷え性にも効果的だといえるでしょう。
こりトレを行う前のサーモグラフィー。手先が冷たいことが分かります
こりトレを1分行っただけで、30分後も指先、体の温度が上がっていることが分かります
サーモグラフィーでは、こりトレをたった1分行った後、安静にしていたにもかかわらず、30分後も手先が温かくなった状態が保たれていることが分かります。
こりトレでリラックスとストレス解消効果
オリジナルストレッチをおこなうと、たった1分間でリズミカルにストレッチすることで脳のセロトニン分泌を促し、リラックス効果、ストレス解消効果、筋肉をゆるめる効果が生まれます。また、頭と首のつなぎ目にある深部筋肉の筋緊張をほぐすことで、肩や首のこりが発信する不快な情報を脳に伝えにくくします。肩の筋肉がゆるめば、脳はリラックスした状態だと判断し、さらにストレスが解消します。96%の人が「肩こりが改善した」と答えた「こりトレ」
さあ、いよいよ本当にこりトレが肩こり改善効果があるのか?について調べました。78名を対象に、ラバーチューブを付けてこりトレを行う前、そしてこりトレを1分間行い、その終了後から1分経過した段階で、肩こりのひどさを質問しました。肩こりのひどさは、全く肩こりがない状態を0、死ぬほどつらい肩こりを感じる状態を10として表現していただきます。たった1分のこりトレで、肩こりのひどさが半減しました
こりトレは、研究に参加した96%の方が「肩こりが軽くなった」と答えました
一方で、ラバーチューブを付けずに同じ1分ストレッチを行った場合でも、86%の方が「肩こりが軽くなった」と答えました。しかし、肩こりのひどさの改善効果については、ストレッチ前が6、ストレッチ後が5でしたから、ラバーチューブを付けて1分ストレッチを行うこりトレのほうが肩こり改善効果がありました(p=0.0010)。こりトレの肩こり改善結果は、日本麻酔科学会第59回学術集会で発表されました。
ラバーチューブをつけることで、肩こり解消効果がさらに上がります
こりトレのオリジナルストレッチは、肩こりを感じる部位別に7つあります。今回は、代表的なものを1つご紹介しましょう。このこりトレは、僧帽筋を効率よくほぐし、首や肩のこりを改善します。
代表的な1分こりトレです。頭を左右に振らないことがポイントです
こりトレは、立っても座っても、家でもオフィスでも気軽に行えます。今度こそ自分で肩こりを治したい人にお勧めしたい肩こり解消法です。