片付かないのは、収納計画に問題があるから
住友林業クレスト 営業企画部 販売促進課 課長補佐 三枝早苗さん
今回は、収納のプロである三枝さんに“楽してキレイ”を実現できる収納のコツについて聞いてみましょう。
個人の指定席&家族の共有収納を~リビング収納のコツ
「リビングはできるだけ広くしたい、と考える人は多いですね。でも、たとえば12畳のリビングより、10畳のリビングに2畳分の収納スペースのある間取りの方が、片付いてスッキリ見えるんですよ」と三枝さん。なぜなら、モノがあふれて散らかった状態だと、実際より狭く見えてしまうからです。さまざまなモノが集まるリビングには、十分な収納スペースが不可欠です。右の写真を見てください。リビング収納の中のモノを床に並べると、なんと4.5畳分にもなるのです!
遊ぶ、食べる、勉強する…家族が集まっていろいろな過ごし方をするリビングには、さまざまなモノの収納場所が必要です。
「ご主人のスーツ、コート、子どもの着替えやおもちゃ、通学通園グッズなどは、収納スペースがないと置きっ放しや出しっ放しになりがちです。リビングには、家族それぞれのモノをしまえる収納スペース=“個人の指定席”をつくることをおすすめします」。
さらに“家族共有スペース”をつくり、文房具などみんなで使うモノも、どこに何をしまうか決めてしまいましょう。「ママ、あれどこ?」としょっちゅう聞かれてイライラ…ということもなくなります。モノのサイズや性質に合った収納の形(引き出しor棚など)にすることがポイントです。
ストック食品やゴミ箱の居場所を~キッチン収納のコツ
「システムキッチンの収納力はアップしていますが、オープンなスタイルが流行してシンク上の吊戸棚がなくなった分、収納スペースの絶対量は減っているんです」と三枝さん。その結果、ストック食品や、季節物の食器や土鍋などをしまうスペースが不足しがちなのだとか。「キッチンのモノあふれを解消してくれるのが、パントリーです。半畳ほどのスペースでも、棚を造り付ければ買い置きの食材やミネラルウォーターなどをたっぷり収納できて、キッチンがスッキリ片付きます」。
重くてかさばる調味料の瓶類や自家製の果実酒などは下段へ・良く使うモノはひざから胸までの位置へ(ハンドリングゾーン)と、モノを置くときに注意しましょう。
また、意外と忘れがちなのがゴミ箱を収めるスペース。通路に出ていると動線の邪魔になり、家庭内事故にもつながります。ゴミ箱は何個置くのか、資源ゴミなどをどこに置くか、家を建てる前に考えておくことが、スッキリ暮らすコツの一つです。
最短の動線で時短洗濯を叶える~ユーティリティ収納のコツ
「洗濯は、洗う→干す→とりこむ→たたむ→しまう、の一連の動線をできるだけ短くしたいですね。洗濯機周りに必要なモノを収納しておくのが、時短洗濯を叶えるコツになります」。洗剤や柔軟剤、ハンガー、アイロンやアイロン台などをコンパクトに収納できるユーティリティーがあれば、一連の動作がストレスなくこなせます。
「共働きの増加や花粉症などの影響もあり、室内干しがメジャーになってきています。ユーティリティーなどに物干し用のポールを設置しておくと便利ですよ」。
まだまだある! スッキリ暮らす収納のコツ>>