三者面談の当日を迎える前に知っておきたいこと
毎年、学校の三者面談シーズンになると、「学校の先生に全く考えていなかった○○高校を勧められてびっくりしました!」という相談を受けます。また、「三者面談の場で親子の意見が分かれてケンカになってしまい、後日改めて面談をすることになってしまった」というケースもよくあることです。中学3年生の冬の三者面談は高校受験生活の山場。三者面談の当日を迎える前に知っておきたいことをお伝えします。高校受験のプランをリスト化しておく
学校の三者面談は「先生の話を聞きに行く場」ではなく、「こちらの考えを理解していただく場」です。
例えば東京にお住まいであれば、1月17日千葉県の私立高校や1月22日の埼玉県の私立高校の受験からスタートすることが多いと思います。
そして、2月10日、11日、12日と東京都の私立高校入試が始まり、2月23日の都立高校入試で高校受験を終えるというパターンが一般的です。それぞれ受験日順に「受験校名」「合格発表日」「入学手続き締切」をまとめておきましょう。
リストを作成したら、次は併願校に合格した場合、不合格になった場合のプランB、プランCも考えておけば慌てることがなくなります。
挑戦校の併願校を合格した場合は、そのあとに受ける予定だった抑えの学校は受けなくてもよくなりますし、安全校が不合格になった場合はその学校よりも入りやすい学校を受験する必要が出てきます。
塾に通っているのならば、学校の三者面談前に作成した受験プランのリストを担当講師に見てもらいましょう。あらかじめアドバイスをもらうことで、自信を持って学校の三者面談に臨めます。
三者面談は受け身でなく積極的な姿勢で臨む
大事なのは受験校について親子でよく話し合っておくことです。三者面談の場で親子の意見が割れて、学校の先生の前で親子ケンカになってしまうことは避けたいものです。話し合って親子ともに納得したら、リストを清書します。そしてそれを三者面談に持っていきましょう。リストがあれば、学校の先生との話し合いも具体的に進めることができます。先生から伝えられたことも受験プランリストにメモとして追記しておくといいでしょう。
「想定外」の学校を勧められることを「想定」しておく
面談で学校の先生から想定外の学校を勧められることはよくあることです。学校の先生は「生徒全員の進路が確実に決まるようにしたい」という気持ちから、合格できる可能性が高い学校を勧める傾向にあります。進学塾のように人気校の合格実績を出して集客に結びつけたいという発想はありません。また、学校の先生は生徒の合格可能性を検討する材料が限られています。例えば、学校では、志望校の過去問題を本番さながらに解いて採点し、公表された合格最低点と比較する、といったことをしません。
特に私立高校は当日の筆記試験の比重が大きく、「その学校の過去問で何点取れたか」がもっとも信頼できる合格予想基準になります。「これだけ過去問で点数を取れるのだから大丈夫」と思っていても、学校の先生はその点数を知りません。
過去問で合格最低点をクリアしていても、学校の定期試験や実力テストの点数が低いと、学校の先生から思いもよらない学校を勧められるケースはよくあることです。そうした場合は、今まで解いてきた過去問の点数の記録なども面談に持っていくといいでしょう。
三者面談の結果を塾に報告しておく
学校の三者面談が終了したら、通っている塾にもその結果を報告しておきましょう。本人、そして受験をサポートする周囲の大人たち全員が情報を共有しておくことが受験を成功させるコツです。三者面談前に想定していたプランが面談後に変わった場合も塾に相談することで現実的なアドバイスがもらえますし、なにより不安な気持ちが解消されることでしょう。いかがでしたでしょうか。
学校の三者面談は「先生の話を聞きに行く場」ではなく、「こちらの考えを理解してもらう場」ととらえ、積極的に臨んでくださいね。