スウェーデン
ガイド:松見さん、エレクトロ男女ペアを求めて、ここまで3カ国を巡って来ましたが、こうしてまとめてみると新しい発見もあったりして、発掘調査というのは面白いですね。次は、北欧に行きましょう。北欧(ノルディック)の定義は、スカンジナビア諸国(デンマーク、ノルウェー、スウェーデン)にフィンランド、アイスランドを加えた5か国とします。グリーランドとフェロー諸島は、デンマークの一部としてください。いないでしょうけど。北欧の人口は全部合わせても、2,500万人程度ですが、音楽的には頑張っています。一時、スウェーディッシュポップ・ブームが日本でもありましたが、日本人の琴線に触れるメロディアスな特徴があります。では、まずスウェーデンから行きますが、松見さんのお勧めは?
Sally Shapiro
松見:まずは"21世紀が生んだスウェディッシュ・イタロディスコ・プリンセス"(勝手に命名)ことSally Shapiro。サウンドプロデューサーのJohan Agebjörnが本名非公開の女性ボーカルを迎えて、2006年に結成したコンセプチュアルなデュオです。 今年リリースされた3rdアルバム『Somewhere Else』はエレクトロ寄りの楽曲も多く、ビートの利いた楽曲とウィスパーボイスのコントラストがいわゆる"ギャップ萌え"的な効果を発揮してて非常に秀逸なアルバムです。ジャケットも素晴らしい。
If It Doesn't Rain (YouTube)
Somewhere Else (Amazon.co.jp)
ガイド:
最初から、変化球で来ましたね。いや、僕も隠し球としてSally Shapiroは持っていたんです。『Disco Romance』(2007年)では、まるでアイドルにテクノ歌謡を歌わせるような作り方。歌はうまくなくても、良い作品は出来る例(笑)。
Hold Me So Tight (YouTube)
Disco Romance (Amazon.co.jp)
Cloetta Paris
松見:こちらもイタロディスコ系デュオのCloetta Paris。メンバーのRoger GunnarssonはNixon名義でソロ活動を行なうほか、Sally Shapiroの楽曲プロデュースにも深く関わっています。 そんなこともあってか、音楽性はSally Shapiroと丸被りな気がしなくもないですが、Matilda嬢のデリケートなボーカルが印象的です。リリースは今のところアルバム1枚のみ。
Broken Heart Tango (YouTube)
Secret Eyes (Amazon.co.jp)
ガイド:
Cloetta Paris、超ストライク! 確かにSally ShapiroをAmazonで買おうとしたら、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」という感じで、出てきそう…なんですが、出てきませんでした。Sallyちゃんのボーカルも味がありますが、Matildaちゃんは天使のような透明感。ビジュアルも欧米人にはあまり形容しない清楚な感じ。応援したくなります。調べてみると、Cloetta Parisは、素晴らしいことにELOのカヴァーをしているではないですか!
So Serious (YouTube)