抜けの良さと独自の発色が魅力!
それでは具体的にカールツァイスレンズの魅力とは何でしょう。まず色の再現性が違います。赤系から青系の発色が素晴らしく派手なだけでなく深みのある色になります。特に階調表現に優れているため、なめらかなグラデーションが得られます。
そして、よく言われる表現ですが、抜けがいい。抜けを構成する要素は、コントラストと解像度です。極めてコントラストが高く、高解像度でなければ抜けは良くなりません。しかし、一般的にハイコントラストで高解像度なレンズは描写が硬くなります。極端に言えば柔らかい被写体を撮っても金属製のように輪郭がカチッとした感じになります。今までのデジカメのレンズは、銀塩カメラに負けない、シャープで切れ味が鋭いことを目指してきました。しかし、実際は画像補正アプリを使ってシャープな画像をソフトに補正することは難しく、ソフトな画像をシャープにすることの方が簡単なのです。
カールツァイスレンズはソフトなものはソフトに、シャープなものはシャープに描写してくれます。まあ、それが当たり前に思えますが、レンズにとってはなかなか困難なことなのです。さらに独自の多層膜コーティングT*が半逆光や逆光でのフレアやゴーストを抑えて、どんな状況下でも鮮やかな色再現と抜けのいい描写を約束してくれます。
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普通はズームレンズでキレイなボケ味は期待できないが、105mm相当F4で撮影すると奥行き感のあるボケが得られた。露出は+0.7補正している
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完全な逆光での撮影。1/125秒F4、+0.7補正で105mm相当である。逆光でも顔がフラットにならず、光が当たった髪が柔らかく繊細に描写された。またフレアやゴーストなどが画面を汚すこともなかった
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日陰にディスプレイされた手作りグッズ。フェルトの柔らかい質感と鮮やかな色合いがリアルに再現された。その色は派手すぎず、こってりと深みがある
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100%でトリミングするとフェルトの毛の1本1本まで描く高解像度であることが分かる。解像度は高いが、シャープすぎず柔らかい感じが再現されている