アート・美術展/アーティストはどういう人?

“描かない”絵画、川北ゆうさんのアート

アート作品をつくる人=アーティストとは、どういう人なのでしょうか。いま生きているアーティスト、つまり現代美術のアーティストに直撃。今回は川北ゆうさんに、制作や作品の背景、アーティストの生きかたについて話を聞いてみましょう。

藤田 千彩

執筆者:藤田 千彩

アートガイド

現代美術が難しい、と思われる理由はいろいろあります。絵画、彫刻といったもの「ではない」表現のものは、難しいと思いがちです。

 
川北ゆうundefinedゆらぎのあと 景色をそそぐ/INAX ギャラリー2/2010年/撮影 表恒匡

川北ゆう ゆらぎのあと 景色をそそぐ/INAX ギャラリー2/2010年/撮影 表恒匡

この、川北ゆうさんの作品はどうでしょうか。筆をつかって描いたもの=絵画、だとしたら、川北さんの作品は絵画ではありません。絵具で紙など平面に描いたもの=絵画、であれば、川北さんの作品は絵画かもしれません。

アーティストになるきっかけは?


川北さんは、小さいころから絵を描くことが好きでした。美術系大学に進学してしばらくは、油絵や水彩画で、植物や花を具体的に表現していました。

 

川北ゆうさんのアトリエ

川北ゆうさんのアトリエ

「大学2、3年生のころ、筆で輪郭や色をつかって植物を描き起こすことができても、植物の本質をうつし出せない、と考えはじめました。植物が持つみずみずしさ、私が植物に寄せている思いや感触のようなものを表現したいとき、『筆で描く』というやりかたではない表現方法を模索するようになりました」。
その思いをもとに、いろいろな実験を続けた川北さん。大学を卒業して今に至るまで、「描かない」で「平面」をつくる制作に没頭し、全国の展覧会で作品の発表を行っています。

 
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