肝心の画質~解像度
資料によると、「NeoPDP」は、従来のプラズマパネルに比べ、約2倍の発光効率を実現しているそうです。メリットとして、同じ明るさなら、消費電力が約半分に抑えられることは想像できますが、実は、発光時間の半減で、残像低減にも効果があるとの事。カタログでは、動画解像度の性能表示が、従来の900本から、1080本に向上しています。実際に、動画解像度の測定用パターンを用いて確認してみたところ、筆者鴻池の目視では、おおよそ800本といったところでした。また、白黒のテストパターンでは、色の混ざったザラザラのノイズも目立ち、正直な所、期待していたほどではありませんでしたが、同条件でフルHDの液晶を確認すると動画解像度は450本程度でしたので、プラズマの良さは充分に感じられました。
風景を利用したテスト用動画映像では、従来のプラズマよりも残像が少なく、人間が立体を感じる「ピントのボヤケ感」が正確に再現されている為か、映像に奥行きを感じて好感が持てました。テスト用動画で細かく見ていくと、一定方向に動く動画では、白や黒の境界に緑色が被る現象が見られますが、実際のテレビ放送や、ブルーレイソフトの映像では、気になる場面は無く、実用上、あまり心配する必要は無いかもしれません。
総じて、店頭で比較する際は、「映像の奥行き感」に注目すると、「NeoPDP」の良さが判るでしょう。
肝心の画質~色再現性
プラズマの良さは、RGBの蛍光体による自発光方式で、表面ガラスの光沢も手伝ってか、艶やかで透き通り、濁りを感じない「ピュアな色彩」にあると言えるでしょう。筆者鴻池が実際に測定したデータ(右図)を参照ください。「ハリウッドカラーリマスター」機能をONにすると、赤と緑の色域が広がる事が判ります。
実際のブルーレイ映画「オペラ座の怪人」を視聴した印象としては、ビロードの赤が深みを増し、装飾の黄金色もよりリッチな印象に。単に鮮やかで浮いた色になったり、また、肌色が変化して違和感を覚える事は無く、「使える機能」と感じました。
総じて、店頭で比較する際は、「赤色の深み」に注目すると、「NeoPDP」+「ハリウッドカラーリマスター」の良さが判るでしょう。
ちなみに、「色の深み」とは、蛍光色のように、明るく派手で刺激的な方向でなく、暗い色調の中にも、しっかりと色が乗っている状態を想像頂くと良いでしょう。