人気を集めたオリックス銀行のeダイレクト金銭信託
金銭信託の仕組みとは?
金銭信託では、預金のように金利ではなく、予想配当率といいます。どのような仕組みなのでしょうか? オリックス銀行のサイトによれば、「預かった資産を、オリックス銀行が選定した企業(運用先)に対して貸付金として運用する」となっています。予想配当率は提示されていますが、保証はされません。また運用により元本に損失が生じても補填はされません。
そもそも金銭信託とは、預かった(信託した)金銭を運用した後、元本と収益を金銭で返す仕組みを指します。かつては利回りのいい金融商品として、金銭信託の仕組みを使った個人向けの商品がいくつかありましたが、ここ数年は募集が停止されるなど、利用が減っていました。金銭信託を運用するのは信託銀行、または信託業務を行える銀行です。
そのような中、登場したのがeダイレクト金銭信託でした。
金銭信託は定期預金の次の預け先?
運用の成果に左右される予想配当率とはいえ、これまでの実績から見ると、金銭信託の予想配当率が大きく外れるとか、元本が割れる可能性は、それほど大きくないと考えられます。つまり投資信託より金銭信託はリスクが低いといえます(投資信託とは運用の仕組みも違います)。アベノミクスが功を奏して、景気が回復し、金利が上向いていけば、定期預金よりは金利が高く、リスクは比較的低い預け先として、浮上してくる可能性もあります。
10万円から利用できる金銭信託「貯蓄の達人」
現在、利用できる金銭信託の中で、比較的、予想配当率が高いのは、みずほ銀行の金銭信託「貯蓄の達人」です(運用はみずほ信託銀行)。●金銭信託「貯蓄の達人」
申込み:10万円以上1円単位
信託期間と予想分配率:1年もの0.2%、2年もの0.25%、5年もの0.35%
(2013年10月28日現在。預入金額10万円以上1000万円未満の場合)
通常の定期預金のほぼ10倍、ネット定期と同水準の利回りです。主な運用先は自動車ローンやショッピングクレジット債権、住宅リフォーム資金の貸付金などとなっています。税金は預金と同様に、配当に対して20.315%(国税・地方税合計)。
定期預金に近い感覚で利用できる、利回りのいい商品といえます。預け先として考えてみるのも一考です。