10万円からのボーナスの増やし方入門/2013年冬ボーナスを増やすマネー商品

手軽な外貨投資はまさに世界経済の縮図

手にしたボーナスを運用で増やす、その第2弾は外貨投資です。為替は株式相場よりも難しいとも言われますが、世界のマーケットや経済動向を勉強するには、もっとも適した教材かもしれません。商品によっては1000円程度から始められる手軽さも魅力です。1円の値動きで一喜一憂する外貨投資、その世界を覗いてみましょう。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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金利と為替差益、ダブルで利益を出せることも

少額から始める、いわゆる「プチ投資」として人気が高い外貨投資。昨年までの円高傾向で一気に浸透しました。外貨投資を語るには、為替について知る必要があります。まずはそれを整理してみましょう。

最大の特徴は、為替で値が動くということ。為替動向は、その国の政治情勢や経済動向、要人の発言など、複雑にさまざまな要因が絡み、プロでもその動向を読むのは難しいと言われています。もうひとつは、為替手数料です。日本で投資する場合、円から外貨に換えて投資し、売却するときはまた円に戻します。この往復時に手数料が発生するのです。

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では、具体的に商品をみていきましょう(表4参照)。外貨投資でもっともベーシックな商品は外貨預金と外貨MMFです。ともに外貨として預け、決まった利息を手にするという商品です。加えて、為替動向によっては、金利とは別に為替差益(円高で預けて円安で売る)を得られる可能性もありますが、その逆に為替差損(円安で預けて円高で売る)を出すこともあります。ファイナンシャル・プランナーの八ツ井慶子さんは、これら投資についてこうアドバイスします。

「外貨の王道である米ドルで運用するなら、往復の手数料が安い外貨MMFがおススメです。また、外貨預金もネット銀行を利用するなら比較的手数料が安く、また米ドル以外のニッチな通貨の投資にも向いています。どちらにしても、米ドルの場合、来年2月のデフォルト問題の再燃と金融緩和の出口戦略で、短期的に大きく値が動く可能性があります。そこはしっかりウォッチし、もし長期保有なら大きな変動があっても慌てないことです」

FXは損切りルールは明確にし、リスクはあえて取る

外貨投資で一般にもっとも関心が高いのが、外国為替証拠金取引、通称FXでしょう。外貨預金のように金利はなく、あくまで為替差益が儲けのメインとなります。人気の理由は、一定の証拠金を担保に入れることで、その25倍までの取引=レバレッジを行うことができる点。その意味で、ハイリスク商品とも言えますが、一方で為替手数料の安さから、レバレッジを1倍にして、外貨預金感覚で投資するという人も少なくありません。

しかし、そういった手法に八ツ井さんは否定的です。
「FXは、他の外貨商品と比較して運用ルールが複雑です。そのわずらわしさを思うと、1倍で行うなら外貨預金や外貨MMFで十分だと思います。また、FXはレバレッジをかけられる、ショート(売り)からも入れるという点が大きな魅力。それを使わないのであれば、あえてFXをするメリットが小さいのではないでしょうか」

また、FX投資についてはこうも付け加えます。
「特性を活かすには、結果的にそれなりのリスクも取るFXは、投資ビギナーの方にはあまりおススメしません。どうしても経験したいのであれば、必ず自分なりの損切りルールを作って、そのとおりにロスカット注文を入れてください。それさえ守れば、大きな損は避けられるはずです」

次のページでは、運用の本命ともいうべき株式投資について解説します

教えてくれたのは……
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八ツ井慶子さん

ファイナンシャル・プランナー。大学卒業後大手信用金庫に入庫。本当にお客様にとっていいものを勧められる立場になりたいとの思いから、個人相談が中心のファイナンシャル・プランナーとして独立。著書に『お金の不安に答える本』、『家計改善バイブル』、テレビ、新聞、雑誌などでも活躍中。All Aboutマネーのガイドを務める

取材・文/清水京武  イラスト/モリナガ・ヨウ パネルデザイン/引間良基


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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