夫婦の仲が子どもの精神状態を左右する
今日一日のなかの「子どもの良いニュース」を夫に伝えてみるのはいかがでしょうか。
特に中学受験勉強をさせている家庭ではその傾向がはっきりしています。母親は一所懸命に子どもの勉強を管理するけれども、父親は「無理させないでも、入れるところに行かせればいいじゃないか」などといって、なりゆき任せ。それでイライラが募り、「その矛先が夫に向かい、夫はますます受験に否定的になっているのをなんとかしたい」という相談は、塾の保護者面談での毎年の定番です。
受験が迫ると子どもも母親も精神的に追い詰められます。子どもは両親の仲に敏感です。両親の関係が悪くなると、ただでさえ受験勉強でストレスがかかっているのに、ますます精神が不安定になってしまいます。逆に夫婦の仲が良いと子どもは精神的に安定します。成績が良い子どもの両親はたいていうまくいっています。うまく夫のサポートを引き出せるようにしたいものです。
夫婦のコミュニケーションとして子どもの良いニュースを伝える
夫婦の仲はコミュニケーションの量に比例するというのはよく言われていることです。でも、コミュニケーションの量をいきなり増やそうとしても難しいですよね。まずは、今日一日のなかの「子どもの良いニュース」を夫に伝えてみるのはいかがでしょうか。仕事から疲れて帰ってきたところで、子どもの勉強がうまくいっていないことを聞くのは辛いものです。逆にどんな些細なことでも、子どものプラスの変化などを伝えられれば気持ちが前向きになります。あまりよくないニュースを伝えるのは一息ついてからにするというように、いい報告を先にして、心のゆとりが生まれたときに現実的な課題を伝えるという順番にするとコミュニケーションがうまくいきます。
この、「子どもの良いニュースを伝える」というのは、夫婦間コミュニケーションを円滑にすること以外にも、大きなプラスがあります。日常では、子どものいたらないところに目がいきがちです。でも、夫に報告するために「我が子の今日のいいところ」を何かひとつでも見つけておこうという意識があると、子どもの良いところを見ようという前向きな視点になります。そしてそのような前向きに見守られている子どもはいいところが伸びやすくなります。
ところが残念なことに、多くの家庭で子どもはマイナスの観察を受けています。親からプラスの観察を受け続けている方が、その子の個性が良い方向に成長しやすいのは言うまでもありません。
子どもの成績や進学の情報を夫に伝える
世のお父さんは、小中学校の教育事情や中学・高校受験にはさほど関心がないことが多いようです。夫に教育への関心を持たせるには、知識を持ってもらうことです。。手始めに手元にある進学情報誌などを夫に読むように促し、感想を聞いてみるといいでしょう。また、週末には私立中学・高校の説明会やオープンキャンパスや学園祭や演奏会などの公開イベントが行われています。各塾で無料の「進学情報セミナー」などのイベントも盛んに実施されています。このようなイベントに家族で参加してみるのをおすすめします。教育に対する考え方や視野が広がるきっかけになることもあります。
夫婦間でも教育の情報を共有するというのは、子どもの教育において大事なことです。成績がよい子どもの両親は、子どもの教育観において意見のすり合わせができていることが多いです。子どもの将来について家族間で前向きに考えを述べあえるようになるきっかけとして、教育系のイベントに参加してはいかがでしょうか。
さて、いかがでしたでしょうか。まずは今日一日、「いい夫婦の日」になるようにちょっとした心遣いをしてみてくださいね。