スイス/エンガディン地方

天国への入り口!スイス最奥の村ソーリオ

スイス東南部、イタリアやオーストリアの国境も近いサンモリッツは、世界的に有名な山岳リゾート地です。高級クラスのホテルや有名ブランドショップが立ち並び、冬と夏のシーズンは華やかな雰囲気に包まれます。「サンモリッツも良いけれど、もう少し静かでローカル色豊かな村に行ってみたい……」という人のために、ここではブレガリア谷の小さな村、ソーリオをご紹介します。

和田 憲明

執筆者:和田 憲明

スイスガイド

画家セガンティーニも描いた「天国への入り口」、スイス・ソーリオ

ソーリオ

シオーラ山村とピッツ・バディーレに抱かれた山村、ソーリオ

世界的に有名な山岳リゾート、サンモリッツ。高級ホテルや有名ブランドショップが立ち並び、冬と夏のシーズンは華やかな雰囲気に包まれます。「もう少し静かでローカル色豊かな村に行ってみたい……」という人のために、ここではブレガリア谷の小さな村、ソーリオをご紹介します。

ソーリオは、サンモリッツの南西、ブレガリア谷の高台にある小さな村です。日本でも「スイス最奥の村」として紹介され、その人気も年々高まっています。サンモリッツからバスでマローヤ峠を降り、プロモントーニョ Promontogno, Postaまで約70分。別のバスに乗り換えて山道をぐんぐん上がり、10分ほどでソーリオ Soglio, Villaggio(標高1090m)に到着です。

イタリア生まれの画家、ジョヴァンニ・セガンティーニは晩年マローヤに居を構えましたが、冬の間、厳しい寒さを避けるため、家族とともにソーリオの村にたびたび滞在しました。鋭く切り立つシオーラ山群に抱かれたソーリオを、セガンティーニは「天国への入り口」と形容しています。訪れる人も少ない村は、中心部と言えどもいたって静か。10分もあればぐるりと回ることができます。

ソーリオの家並み

石のスレート屋根が見ごとにならぶ

ソーリオをはじめ、ブレガリア谷の村々は、イタリアとの国境が近く、人々が話す言葉はイタリア語です。木造りで三角屋根の典型的なスイスの家屋は目にすることはなく、石のスレートで吹かれた屋根と石の壁の家々が、肩を寄せ合うように並んでいます。

できれば1泊はしてみたい村ですが、ホテルの数が少ないので早めの予約が必要です。鋭く切り立つ岩肌のシオーラ山群。永遠に続くかと思われる静寂の世界......泊まらなくても行ってみるだけの価値はあります。

時間があれば、少し離れた場所からソーリオの村全体を眺めて見ましょう。教会のまわりに広がる家並みと周囲の散村風景が、絶妙のコントラスを描きます。セガンティーニの三部作のひとつ、「生」は、ソーリオの高台から見る山岳風景を描いたものです。


ソーリオのホテル

村にはわずか3軒のホテルと2軒のペンションがあります。その中のホテル・パラッツォ・サリスは、ソーリオを代表するホテル。建物は1630年にブレガリア谷の名門貴族、サリス家によって建てられたもので、人気のホテルです。

<DATA>
■Hotel Palazzo Salis (ホテル・パラッツォ・サリス)
住所:CH-7610 Soglio Bregaglia
TEL:081-822 12 08
料金の目安:200~300スイスフラン
(ツイン一室、一泊あたり、朝食付き、2人分の料金)
アクセス:サン・モリッツからソーリオまで路線バスで約1時間45分。途中Promontogno, Postaで乗換え

■Hotel Restaurant La Soglina (ホテル・レストラン・ラ・ソリーナ)
住所:CH-7610 Soglio Bregaglia
TEL: 081-822 16 08
料金の目安:220スイスフラン
(夏季、ツイン一室、一泊あたり、朝食付き、2人分の料金)
アクセス:サン・モリッツからソーリオまで路線バスで約1時間45分。途中Promontogno, Postaで乗換え
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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