売上枚数を競う音楽とは反対の場所に居る音楽
■アルバム名空中キャンプ
■バンド名
FISHMANS(フィッシュマンズ)
■おすすめポイント
1999年ボーカル、ギターを担当しバンドの中心であった佐藤伸治の突然の逝去(享年33歳)によって活動停止を余儀なくされてしまったFISHMANS。
彼らの音楽はオリコンチャートの上位に顔を出し、売上枚数を競う音楽とは全く反対の場所に居るような音楽でした。
佐藤伸治によるまっすぐな様でひねくれてて、でも優しくて、ふっと笑ってしまうような独特の世界観の詩。そしてロック、POPというジャンルを超えたダブ、エレクトロ、レゲエのような多様な音楽性。
佐藤伸治のふわふわと浮いたようなボーカル。
ドラムの茂木欣一(現在は東京スカパラダイス・オーケストラに所属)の刻むタイトで心地よいリズム。
FISHMANSの奏でる音は、まるで空中を浮遊するような感覚になり、ふわふわと佐藤伸治の歌う歌詞に乗って時間を漂うことができる不思議な魅力のある音楽です。
きっと何十年経っても彼らの音は、古さも新しさも超越したFISHMANSというジャンルにいるだろうと思える音楽、彼らの最高傑作ともいえる「空中キャンプ」は時代を超える名盤だと思っています。
キーマンであった佐藤伸治の死去によって、もう新しいアルバムは聞くことができないのが残念でたまりません。