ロック・ポップス/海外ロック・ポップス、80年代の名盤の口コミ

ポップスの女王の新境地!マドンナ「TrueBlue」

1986年に発売されたマドンナのセルフプロデュースアルバムで、近作で本格的に才能を開花させました。全曲で作詞作曲に関わり、歌唱法も曲によってかなり変化させているなど、音楽性に対するこだわりも見られます。

投稿記事

音楽へのこだわりが見える!マドンナのセルフプロデュースアルバム

■アルバム名
TrueBlue

■アーティスト名
マドンナ

■おすすめ理由
1986年に発売されたセルフプロデュースアルバムです。セックス・シンボルとして売り出していた彼女が、本格的に才能を開花させたアルバムです。

1984年の前作「Like A Virgin」(ライク・ア・バージン)ではフリフリの衣裳を身にまとい、甘い声で歌っていたマドンナですが、「True Blue」では音楽性が一変しました。1曲目には「Papa Don't Preach」(パパ・ドント・プリーチ)で、思いがけず妊娠してしまい父親に「この子を産みたい」と懇願する結婚前の女性の思いを歌っています。

基本的にはダンスチューンが多いですが、コンサートでのダンスやミュージックビデオでの映像を意識しているのではないかと思います。「Papa Don't Preach」では前奏のストリングスがドラマティックですが、音楽だけでも十分聴けるよう工夫が感じられるサウンドとなっています。

「Live To Tell」(リヴ・トゥ・テル)は包容力を感じさせるバラードです。歌詞を読むと恋愛の歌ですが、ミュージックビデオを見る限りでは人間として持つべき心を描いているかもしれません。

「La Isla Bonita」(ラ・イスラ・ボニータ)はエキゾチックな雰囲気で、ほんの少しだけスペイン語が使われています。エキゾチックで情感たっぷりなメロディに、スパニッシュ・ギターやコンガの音色がより哀愁を漂わせています。


マドンナの才能はこのアルバムから大きく花開いた

ミュージックビデオでは全般的にセクシーさを意識し、ダンスをふんだんに取り入れています。この方針は前作とは変わっていませんが、「True Blue」では全曲で作詞作曲に関わり、歌唱法も曲によってかなり変化させているなど、音楽性に対するこだわりも見られます。

マドンナの曲には深い意味がないとも言われますが、改めて歌詞を読んでみると「等身大の女性像」が見えてきます。私が瞬時に連想したのが浜崎あゆみさんでした。女性のありのままの心を歌った曲だからこそ、マドンナは人気があるのかもしれません。

ミシガン大学出身で、歌やダンス、楽器を自分のものとした彼女は、シンガーソングライターとして、プロデューサーとして、映画監督として、多くの肩書があります。自分の見せ方や人の心を掴む方法などをよく知っているのでしょう。マドンナは才色兼備だと思っています。


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