太田垣独自のアレンジで描かれた一年戦争末期の世界とは
■作品名機動戦士ガンダムサンダーボルト
■作者名
太田垣康男
■連載雑誌
ビックコミックスペリオール
■ストーリーと概要
「MOONLIGHT MILE」などの作品で知られる太田垣康男によるガンダムシリーズの漫画化。
『ビックコミックスペリオール』に2012年4月13日号から連載されています。
テレビアニメの「機動戦士ガンダム」を元にした作品だが、登場人物やロボット兵器モビルスーツ(MS)や宇宙艦艇などは、太田垣が独自のデザインを盛り込んで、大幅にアレンジしています。
物語の時代設定は宇宙世紀0079年12月、一年戦争末期。
一年戦争とは、スペースコロニー国家・ジオン公国が地球連邦政府から独立を果たすためにはじめた戦争だが、この時点で、ジオンの拠点はア・バオア・クーを残すのみとなりました。
地球連合軍は、ジオン公国軍にとって重要な補給路・サンダーボルト宙域の制宙権を奪うため何度もMS部隊を派遣します。
しかし、ジオンのスナイパーMS部隊により、ことごとく退けられてしまいます。
これに対し、連邦内の旧サイド4「ムーア」の再興を悲願とする一団「ムーア同胞団」も貢献度をアピールするために艦隊を派遣します。
■おすすめの理由
この作品の素晴らしさは太田垣康男が描くMSや武器、艦艇の精密な模写もありますが、基本的には息詰まる戦闘シーンにあると思います。
ジオン公国軍の長距離用大型ビームライフルの狙撃の中を突き進むシーンは緊張感が伝わってきます。
そして、人類同士が宇宙空間で争う近未来戦争の無常感も感じられます。
未来においてこのような戦争が実際に起こらないことを願いたいものです。