アニメ作りに興味があるなら読んで損はない作品
■作品名アオイホノオ
■作者名
島本和彦
■連載雑誌
ゲッサン(月刊少年サンデー)
■おすすめの理由
主人公の焔燃(ホノオモユル)が漫画家を目指しつつ芸術大学に通う様子を熱くコミカルに描くギャグマンガです。
『燃えよペン』『吼えろペン』でお馴染みの島本和彦さんの連載作品。マンガ家漫画というジャンルがあるとすればこの人は間違いなく代表作家だと思います。
そしてアオイホノオは自叙伝的な部分がたくさんあり、作者の若き頃のご友人・同級生達が実名で登場し、当時の活動事情や雰囲気をたっぷりと(主人公そっちのけで進む)伝えてくれます。
なかでもエヴァンゲリオンの監督となる若き庵野秀明が、岡田斗司夫などの仲間と知り合いガイナックスを設立させていく過程は大変興味深く、アニメ作りに興味があるなら読んで損はありません。
そして一番楽しいのはホノオくんが漫画を書くところと読むところです。彼が漫画を読むときに見てるポイントは、自分の書きたい(と感じる)漫画が先を越されてないかです。少しでも面白い漫画があれば、自分より先を越されてしまったと、激しくのたうちまわるんです。
しかしただでは起きない! その面白い要素を分析して盗んでしまおうとします。その過程が秀逸なんです。漫画家になるというブレない大目標を持ちつつも、努力の仕方も分からず大学の課題に追われたりするリアルな若者なんです。
夢はあるもののどうしていいか分からないときに是非読んでみてください。