子どもの想いを知ろうとする努力が大切
■名言「しつけと称して親がやっていることは、親の言うことを聞かせることで、
殆どの場合、子どものやっていることを否定することから始まる」
■おすすめの理由
こちらの名言はどなたの言葉か記憶にないのですが、
親の仕事を勘違いしているのを言い当てていると思い、心に残っている言葉です。
ある日、私は小学4年生の女の子とその子のお宅で留守番をしていました。
女の子は、細長い段ボールを見つけて、遊び始めました。
その形から、滑り台ができるのではないかと思いついたのです。滑り台にするには、
段ボールの下に受けるものがなくては、自分の重さで折れてしまうことも発見し、段ボールの下に
椅子や小さなテーブルや傍にあったもので工夫し、本当に滑ることができるように作ったのでした。私は、その様子を見て、なんとすごい力がある子なんだと感心しており、
カメラがあったら写真に収めたいと思ったほどだったのです。
ところが、お母さんが帰宅されてかけられた第一声は、
「こんなに散らかして、片付けなさい」でした。当然、散らかってはいました。
いろんなことを試してつくり、できたものが滑り台がどうかなんて、
たぶん一目ではわからなかったことでしょう。おかあさんにしたら、また散らかしてる……
としか映らなかったのかもしれません。
私は、ここまで、どれだけの工夫と努力があったのかを伝えました。
私もわが子には同じことをしているのかもしれません。この時は、そばでずっと様子を見ていた
ので子どもの想いがわかっていたから、子ども側の気持ちになれたのです。
いつの時も、子どもがどんな思いであるかを知ろうとする努力は必要ですし、
子どもは自分よりも後に生まれてきた尊敬すべき存在なのだという気持ちをもって
接していきたいと思ったエピソードでした。