一番不利な戦地を守るように言われる二の姫の運命は?
■作品名二の姫の物語
■作者
和泉かねよし
■巻数
全1巻
■おすすめ理由
少女の恋愛が多いBetsucomi(現在ベツコミ)で、歴史まんがって、めずらしかったけど、
この作品が人気を得て「女王の花」を連載することになったと思う作品。
■あらすじ
中国の物語で、王の跡継ぎとなる3人の姫。
その二番目の姫は愚図だった。
一番目の姫は王の才気にあふれ、世継ぎとしても問題なく、
間違いなく王の次を継ぐ姫と評判で、
自ら家臣を連れ、次の跡継ぎとして注目される。
三番目の姫は、誰からも愛される姫。
二番目の姫は、愚図で、人前で怯え、誰からも疎まれていた。
つまり愛されてなかった。
そんな愚図姫に、仕えるように言われる宰相の息子、青推。
誰よりも出世したい、宰相になりたいと思う11歳の子供。
でも、暴れ馬のような気性なので、なかなか難しい所がある男の子。
ひょんなことで姫のお付きをして、姫を育てることとなる。
宮中での姫の扱いは、他の姫に比べて悪い。
だけど、青推の教育により、誰よりも秘めた王の素質が育つ。
家臣群も癖があり、他の姫には嫌われたけれど実力のある家臣が集まり、
二の姫の周りは心優しい人との、明るく楽しい毎日が過ぎる。
青推のお陰で、すっかり王としての実力を備える姫。
だけど、世間の評判は相変わらず愚図姫のまま……。
そんな中、戦争が起きる。
愚図なので、一番不利な中軍を守るように言われる二の姫。
犬死にするかもしれない、姫が死んでしまうかもしれない。
誰よりも出世して、陽の当たる所を行きたかった青推が
姫の為に、姫だけを抱きとめたいと願うようになる。
戦が始まる……。
比翼の鳥、連理の枝……そんな2人の愛の物語。
少女まんがとしては、べたな恋愛が多い少女誌。
王道とも言える姫と騎士の物語の中国版かも……。
100ページでうまくまとまってるし、絵も綺麗。
うぉぉぉぉ……と泣いたりはしないんだけど感動するし、いい話だったと、心に残ります。
ちょっとヒマな時に、読むのにお勧めです。