映画/口コミでおすすめのスポーツ映画(洋画)

渋さが光る!マイナーリーグを舞台にした野球映画

50年代末のマイナーリーグを舞台にしたベースボール・ムービーです。この映画は、マイナーリーグのうらぶれた雰囲気が出色で、野球しか生きる術を知らないロイの悲しさがにじみ出てくる佳作になっています。人生のほろ苦さを感じさせる映画ですが、見た者には忘れ難い印象を残します。

投稿記事

引退間際の選手が黒人選手に夢を託す
『ワン・カップ・オブ・コーヒー』(93)

■監督
ロビン・B・アームストロング

■主演
ウィリアム・ラス、グレン・プラマー

■VHS発売元
バンダイビジュアル

おすすめの理由
1950年代末のマイナーリーグを舞台にした、渋さが光るベースボール・ムービーです。

主人公は41歳のベテランピッチャー、ロイ・ディーン(ウィリアム・ラス)。

彼はメジャーリーグに3週間だけいたことを誇りとするとても気のいい男ですが、もはや引退の時が迫っています。

ある日、黒人の新人ピッチャー、タイロンがチームに入団してきます。

引退間際のロイと黒人のタイロン。
チームメートから差別を受ける2人が心を通わせていきます。

ロイは自分が果たせなかった夢をタイロンに託し、変化球ブリーム・ドリームを伝授します。

この映画は、マイナーリーグのうらぶれた雰囲気が出色で、野球しか生きる術を知らないロイの悲しさがにじみ出てくる佳作になっています。

ちなみにタイトルは、コーヒー一杯を飲む間(つまりあっという間)しかメジャーリーグにいられなかった選手を表すスラングです。

実はこの映画には「ナショナル・パスタイム=国民的娯楽」という別のタイトルも付けられています。

二つのタイトルを見るだけでも、アメリカ人にとっての野球の価値や、マイナーリーグの悲哀の上にメジャーリーグの栄光が成り立っていることがうかがい知れます。

“コーヒー”だけに、最後に人生のほろ苦さを感じさせる映画ですが、見た者には忘れ難い印象を残します。

サンダンス・フィルム・フェスティバルでは観客賞を受賞しています。


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