身分違いの二人の悲しい恋愛
■作品名ボディガード
■監督
ミック・ジャクソン
■主演
ケビン・コスナー、ホイットニー・ヒューストン
■DVD/Blu-ray発売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
1992年に製作されたアメリカの映画です。命を狙われる人気女性歌手とそのボディガードのかなわない恋がサスペンスをベースに描かれています。
■あらすじ
歌手であり女優のレイチェル・マロンの身辺で不穏な事件が発生し、脅迫状が送られてきたことから、レーガン大統領の警護を担当していたボディガードのフランク・ファーマーが彼女の護衛を務めることになります。最初はフランクが護衛をすることを邪魔だと思っていたレイチェルも、身の危険から守ってくれたフランクに心を開くようになります。やがて二人は恋に落ちますが、レイチェルは次第に命を狙われるようになります。そして、アカデミー賞の授賞式に出席したレイチェルには、人ごみの中から銃が向けられ……。
ケビン・コスナーが演じるフランクがとにかく格好いいです。相手が誰であろうと自分の命をなげうってでも守ろうとする、ひたむきな姿には高飛車なレイチェルがひかれるのも無理はありませんね。
スターとボディガードの「身分違いの恋」
大人気スターであるレイチェルと、レイチェルの命を守る任務にあたるフランクは、いくら思いあっても一緒になることはできません。昔はよく身分違いの恋というものがありましたが、時代が変わっても立場のせいで諦めるしかない恋というものが意外と多いかもしれません。大スターのレイチェルをまともに警護しないという設定はびっくりしてしまいますし、いろいろとおかしいと思う点はありますが、二人の恋愛がかなわない悲しさに浸るための映画と思うのが良いでしょう。
素直に楽しめるホイットニーの歌
劇中ではホイットニーの歌声を楽しめます。歌うホイットニーはまさにスターです。サウンドトラックのCDも聴きごたえたっぷりです。パワフルなダンスミュージックやバラードなど、映画抜きでも楽しめる1枚となっています。「ボディガード」の主演をきっかけに、1995年「ため息つかせて」や1996年「天使の贈り物」でも映画のヒロインを務めました。残念ながら彼女は2012年2月に他界してしまいました。どうやらコカイン中毒だったようですが、不安定な心だからこそさまざまな感情を歌に表現することもできたのかもしれません。「ボディガード」を見ると、改めて早すぎる死が惜しまれます。