西部開拓時代でドクの人生に収拾を
『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3』(90)
■監督ロバート・ゼメキス
■主演
マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド
■DVD/Blu-ray発売元
ジェネオン・ユニバーサル
■おすすめの理由
マーティ(マイケル・J・フォックス)とドク(クリストファー・ロイド)を主人公にしたタイムトラベル・シリーズの完結編です。
このシリーズは、タイムマシンを使って、1作目はマーティと彼の両親、2作目は悪役のビフ、この3作目はドクの人生に収拾をつけたとも言えます。
今回の主舞台となるのは西部開拓時代です。
マーティはこの時代ではクリント・イーストウッドを名乗ります。
服装も『荒野の用心棒』(64)のイーストウッドを意識したもの。
最後の宿敵ビフとの対決にも『荒野の用心棒』のパロディが用意されています。
これらは西部劇の代名詞がイーストウッドなのだと宣言しているようなものです。
加えて、「銃はどこで覚えた」と聞かれたマーティが「セブンイレブン(ゲームセンター)さ」と答えるなど小ネタも効いています。
また、女教師クララ(メアリー・ステインバーゲン)とドクの恋は、ジョン・フォード監督の名作『荒野の決闘』(46)のパロディです。
ほかにも西部の町の風景、SLを使ったアクションなど西部劇の要素を満載しています。
製作のスピルバーグと監督のロバート・ゼメキスは、さまざまな事情から西部劇が撮れない現状を憂い、例え変則的な形であっても撮るべきだと考えたといいます。
今は、西部劇と聞くと古臭いと感じる人も少なくないようですが、この映画を入門編としてぜひほかの西部劇にも触れてみてください。