コンピューターの反乱によって支配されている世界を救う
■作品名マトリックス
■監督
アンディ・ウォシャウスキー、ラリー・ウォシャウスキー
■主演
キアヌ・リーブス、ローレンス・フィッシュバーン
■DVD/Blu-ray発売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
■おすすめの理由
人間の大部分が知らずに仮想世界の暮らしを強制されている空間から抜けだし、現実がコンピューターの反乱によって支配されている世界を救うために戦うヒーローの活躍を描いた作品、それが「マトリックス」です。おすすめの理由は物語の斬新で緻密な設定、マトリックスに影響与えた作品です。
物語の斬新で緻密な設定
自分が暮らしている世界が実は仮想現実(マトリックス)で、目覚めたらコンピューターの動力源として、カプセルの中に閉じ込められていた。このような斬新な設定がマトリックスです。生きてきた世界が全て仮想現実であると知らされたトーマス・アンダーソン(キアヌ・リーブス)はネオと名乗り、真実を知るネブガドネザル号の仲間となり、コンピューターと戦います。また、マトリックスが作られた背景もとても凝っています。
例えば、マトリックスの背景にはアーキテクト(設計者)というプログラムがあるのですが、最初の初代マトリックスは完璧な理想郷の世界を造り上げて、人間を養分として効率よく発電が行えるはずでした。しかし、これは人間には受け入れられず失敗。そして、最後のマトリックスで「選択制」を取り入れます。
この選択によって、人間の99.9%がマトリックスを受け入れて、電池として一生を終えることになります。しかし、選択ではシステム上の矛盾が発生してしまいます。コンピューターはこの矛盾が0.01%で発生するのを管理するために、ザイオンという生身の人間都市を用意します。
マトリックスに影響与えた作品
マトリックスは様々な作品に影響されて制作されています。1984年出版のニューロマンサーはウィリアム・ギブスンのSF小説でマトリックス(電脳空間)のアイデアはここから。他にも、ジョン・カーペンター作品「ゼイリブ」からは、人間に変装した宇宙人によって知らない間に支配されているという設定は、人間を養分にしているアイデアそのものです。
また、日本のアニメ作品「攻殻機動隊」を広くインスパイアしたことを監督自身が名言しています。