マイケル・マン監督が「熱い男」の悲哀を描く
■作品名ヒート(原題:Heat)'95年
■監督
マイケル・マン
■主演
アル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ
■DVD/Blu-ray発売元
東北新社(DVD)/ジェネオン・ユニバーサル(BD)
■おすすめの理由
マイケル・マン監督は「熱い男」の悲哀を描くのが上手いですね。
本作はその最たるものです。
デ・ニーロ演じるプロの犯罪人と、パチーノ演じる執念の刑事と、立場こそ真逆ですが、生きるしんどさやせつなさ、やりきれなさといった、どうしようもない心情を抱えている点では、まったく同じです。
要するに、人間同士です。
本作では特に、各々のプライベートがとても悲惨です。
仕事のために私生活を犠牲にしてきたツケがまわっています。
ラスト近く、それを嫌でも感じざるを得ないカットがありますが、未だ目に焼き付いています。
パチーノが「カリートの道」('93年、ブライアン・デ・パルマ監督、こちらもおすすめです)で演じた、麻薬取引の犯罪人役と、本作でのデ・ニーロの役どころが、どこか重なって見えます。