アート・美術展/アートを「買う」、「飾る」

アート作品の飾り方とメンテ~彫刻・立体編~(2ページ目)

いざアート作品を買ったものの、どこに、どうやって飾りましょうか。そしてもしものことがあったら、どうしたらいいのでしょうか。専門のギャラリーで、彫刻・立体作品を購入した「後」の話を伺います。

藤田 千彩

執筆者:藤田 千彩

アートガイド

作品を置こう~室内~

作品で玄関を彩る(木/大平實)

作品で玄関を彩る(木/大平實)

しかしいま、多くの彫刻・立体作品には、台座がありません。こうした場合は、必ず平らなところや構造上曲がらない物の上に置くのがベスト。写真のように、台を準備するのも良いでしょう。じゅうたんや布のような柔らかいところの上はNGです。

サイズが小さいテラコッタ(素焼きの陶)やFRPのような軽量なものは、壁に取り付けて楽しむこともオススメです。しかし、直射日光のような日が強く当たるところに置くと、ひび割れ、変形の原因になるのでご注意を。

 

作品を置こう~屋外~

屋外に置いた場合(石/田中毅)

屋外に置いた場合(石/田中毅)

玄関や庭に彫刻作品があると、周囲の空間の見えかたも変わってくるものです。

ここでの注意点として、屋外に置くときは表面処理の確認をしましょう。作品やアーティストによって、屋外用にサビ止めのような加工を施す場合もあります。

サビだけでなく、庭に生えている草がからまったりするような自然との共生も、屋外設置ならではの楽しみ方。こうしたときにも、まずは安全性を重視し、作品に芯棒を入れたり、台座を固定させることが大切です。

 

こんなときどうする?

乾いた柔らかい布で拭く(石/田中毅)

乾いた柔らかい布で拭く(石/田中毅)

■ホコリがついたら、どうしたらいいですか?

素材は何であれ、乾いた柔らかい布で優しく拭いてください。特に木や素焼きのテラコッタでつくられた作品は、水拭きや化学ぞうきんで拭くと、水分がしみこんでシミの原因になります。

 
運搬のときはエアキャップで包みましょう(鉄/佐藤忠)

運搬のときはエアキャップで包みましょう(鉄/佐藤忠)

■エアキャップ(プチプチしたビニール等)に巻いて保存したほうがいいですか?

一時的な保存、運搬にはエアキャップをつかいます。長期保存の場合、木やテラコッタ、鉄は、作品自身の湿気で素材とエアキャップがくっついたり、カビが生える場合もあります。サラシや布に巻いてから、乾燥剤入りの木箱にしまいましょう。

 
■作品が欠けたり、壊れた場合、どうしたらいいですか?

作品購入をしたギャラリーやアーティストにご相談ください。自分で瞬間接着剤などで対処しても構いませんが、きれいに補修できなかったり、変色の原因になることもあります。風雨に弱い石もあるので、購入の際に確認するとよいでしょう。

GALLERYエクリュの森の展覧会情報

ART FOR CHILDREN展 子どもの心×美術作品
2013年11月12日(火)~12月7日(土)

中西 和 展
2014年1月18日(土)~2月8日(土)

太田 宗平 展
2014年2月18日(火)~28日(金)

富田 菜摘 展
2014年4月4日(金)~5月10日(土)

横井山 泰 展
2014年5月20日(火)~31日(土)

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