メルセデス・ベンツ/メルセデス・ベンツの車種情報・試乗レポート

AMG流“ラグジュアリーとスポーツの両立”S63(2ページ目)

ブランド規模を下方へ広げるAMG、そのブランドイメージを上にも一層引っ張り上げるべく“もっと高性能に、もっとラグジュアリーに”演出されたS63AMG。ユーザーの走りの嗜好をしっかりとマーケティングしつくした、AMG流のラグジュアリーとスポーツの両立とは…。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

マイバッハをも上回る豪華インテリア

ザルツブルク空港に隣接したメルセデスのメガディーラー。ずらりとS63AMGが並んでいる。

ボクが受け取ったのは、パールホワイトのボディカラーに、薄青に反射するプライバシーガラス、マットブラックのAMGホイールという、いかにも日本市場で人気の出そうなコーディネートの4マチック・ロングボディ(左ハンドルのみ)だった。
M・ベンツS63AMG

シートやパネルにダイヤモンドステッチを施したフルレザー仕様のインテリア。アルミ製シフトパドルを備えたAMGスポーツステアリングも備わる

太いドアを開けて、ホワイトとブラックのコーディネーションが派手な室内に、行儀良く腰を落ち着けた。高級オーディオやダイヤモンド模様のレザートリムをはじめ、様々なオプションがてんこ盛りであったとはいえ、インテリアの豪華さは、もうすっかり、あのマイバッハを上回っている。

特に、メタルとレザー、場合によってはウッドをあしらったダッシュボードからドアトリムパネルにかけての見栄え質感は、最高だ。前後のシートデザインも強烈で、テーブルやモニター、各種操作リモコンのディテールなど、VIPパッケージのリアファンクションも、もの凄い!

センターコンソールには前後ともエンボス加工されたAMGエンブレムが浮き上がり、派手なデザインの電動スポーツシートにはホット&コールドマッサージ機能が付き、自慢のIWCアナログ時計は三次元フェイスのメタルベゼル仕立てとなった。

とにかく、ディテールにいたるまで一切、妥協というものがないようにみえ、安心して使える機能性に加えて、アウディや最近のポルシェあたりから学んできたのか、色気艶気の類まで十分備わって、なるほど最新のラグジュアリーはもうこのレベルじゃなきゃダメなんだな、と、強く納得させられる出来映えである。

それでも、あえて文句をつけるとするならば、エルグランドのように無粋に広がったデザインのフローティングタイプのメーター&液晶モニターくらいだ。もっとも、これはSクラスも同じものなわけだから、ここで文句を言っても始まらない。ただ、AMGメーターが液晶表示になってしまったことは、ちょっと残念。
M・ベンツS63AMG

ナッパレザーを用いた新形状のAMGスポーツシートを装着。パーフォレーション加工やAMGエンブレムが施されている

M・ベンツS63AMG

ロングモデルには後席助手席側にバックレストを最大43.5度までリクライニングできるエグゼクティブシートも用意

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