フランス人も働く、ワインとのマリアージュな1軒
今、やきとりがブームだ。高級店から大衆店まで、煙モクモクの店舗から、モダンかつ洒落た雰囲気の1軒まで、まさに千差万別という表現がぴったり。アフターファイブの憩いの場として、ビジネス上の接待として、様々なシチュエーションをも受け入れる奥の深さも特徴のひとつ。
そんな中、やきとりとワインのマリアージュという形態も増加中だ。その筆頭が、こちら飯田橋の『Brochette』(ブロシェット)。2011年7月のオープンだ。実は当店、昭和初期創業の老舗、銀座『鳥繁』の3代目である保立薫氏が店主で、毎日、自ら采配を振るっている。
スタッフも彼を除いて、殆どがフランス人。メニューもフランス語と日本語の併記だ。だが、この方向性のやきとり店だと無機質もしくはBarの延長線上的な見せ方が多いなか、こちらは、和気藹々としたアットホームさをもウリにしている。実際に、女性やファミリーも多く、明るい雰囲気が前面に出ている。炭火を用いる焼き台の前のカウンターが特等席だ。ちなみに店内は禁煙。
メインのワインの他、ビール、日本酒、焼酎も
ワインは常時、10数種類。グラスワインは600円から。写真は「TERRAVENTOUX」(ボトルで4000円)。ビール、日本酒、焼酎などもラインナップ。「キール」(600円)。
「エビス生ビール」(600円)。
銀座『鳥繁』と同じクラスの鶏肉をリーズナブルに
やきとりは、「かしわ焼」「皮」など250円~400円、スペシャリテとして「ウズラ半身焼き」(650円)、「フォアグラ」(1200円)なども。アラカルトでオーダーするのもいいが、コース料理がお得。今回は「焼き鳥コース」(2800円税別)をご紹介。まずは「おつまみ」
いわゆるお通し。内容は日替わり。
大根おろしが付く。
「せせり」「手羽先」
塩がオススメ。串に刺さった肉類が、思いのほか大きいのも特徴。
鶏の産地は国産にこだわり、毎日、新鮮なものを仕入れる。
「つくね」「レバー」
タレがオススメ。「つくね」ももちろん手ごね。伝統的な丸型で軟骨の入らない仕様だが、粗挽きのミンチで、わりとコリっとしていて、存在感あり。「レバー」も中がふんわりとした仕上がりが、さすがだ。
「皮焼き」「相鴨」
カリッとした外側と、ふわっとした内側を併せ持つ「皮焼き」。
あいがもは「合鴨」ではなく、敢えて伝統的な「相鴨」表記。国産。
「ホワイトアスパラ」
1本だが、食べやすいように切られている。
「特製鶏スープライス」
敢えて雑炊ではなく、ライスの周りに鶏スープを添えることで、さらりとしたライスの食感も残している。別添えの「刻み海苔」も投入すれば、お茶漬け感覚に。
以上がコース料理の内容。銀座『鳥繁』と同じクラスの鳥肉等を用いながら、実家よりもリーズナブルに提供している。
他にも「チーズ焼き(カマンベール)」(300円)などもあり、ワインにぴったり。
店内にはフランス語で書かれた様々な「やきとり本」もディスプレイされ、販売されているのも一興。
ワインとのマリアージュにも、フランス人が働く雰囲気にも、ディスプレイの書籍にも、やきとりの新たな方向性を感じる事ができる。
<店舗データ>
■Brochette(ブロシェット)
住所:東京都千代田区富士見2-2-10
TEL:03-3263-5989
営業時間:17:00~24:00(LO23:30)(日祝~23:00(LO22:30))
定休日:無休
アクセス:JR総武線飯田橋駅西口より徒歩約2分
地図: Yahoo!地図情報
ホームページ:なし
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