天才プログラマーが作ったスーパーマシンに翻弄されるスーパーマン
■作品名スーパーマンIII 電子の要塞
■監督
リチャード・レスター
■主演
クリストファー・リーヴ
■DVD/Blu-ray発売元
ワーナー・ホーム・ビデオ
■おすすめの理由
4作つくられたクリストファー・リーヴ主演のスーパーマンシリーズの中で、1以外では3作目のこの作品が、妙に記憶に残っています。
副題に「電子の要塞」とあるように、一見さえない事務員、実は天才プログラマーのガスが作ったスーパーマシンにスーパーマンは翻弄され、さらには彼の中にもあった「悪い心」が表にでてしまい、仮の姿であるはずの「クラーク・ケント」と分離してしまうと言う、びっくりな展開だったからでしょうか。
悪い心に染まってしまったスーパーマン。いつもは染みひとつない真っ赤なマントや胸のSの字も薄汚れ、分身にこう言い放ちます。
「空を飛びたいのだろうクラーク・ケント!飛ばせてやろう」
黒縁メガネにもさいスーツのケント君が襟首をつかんでぶん投げられるそのシーンを最初に見たときは、ひゃっと声をあげ、どうなるスーパーマンと、ハラハラしたものです。
そして、結末を話してしまうことになりますが、映画の終盤で、黒幕のお姉さんが、その電子要塞に取り込まれてしまうシーンがあります。
怖かったですねぇ。暴走し始めた機械から離れようとした瞬間、顔や腕に電子パーツがびたんびたんと貼りついてゆき、機械人間になってしまうさまは安手のホラー映画よりもよほど、恐怖をあおられました。
この映画が公開されたのは、1983年。まだウィンドウズもマックもない時代。身近な電子機器といえばせいぜい電卓とインベーダーゲームの機械程度だった時代。その当時の最先端を担っていたこの映画、いま見返しても、きっと面白いと思います。