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六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013のつくりかた(2ページ目)

「展覧会」は、どうやって出来上がるのでしょう?並んだアート作品は、どうやって選ばれ、どうやって運んでいるのでしょう?今回は2013年11月24日まで開催中の展覧会「六甲ミーツ・アート 芸術散歩2013」のつくりかたを取材し、レポートします。

藤田 千彩

執筆者:藤田 千彩

アートガイド

搬入が大変です!

国立公園に指定されている六甲山は、豊かな自然や美しい景色が楽しめる場所です。六甲高山植物園や六甲オルゴールミュージアム、六甲山ホテルといったさまざまな特性を持った施設もあり、観光や安らぎを求めて多くの人たちが訪れます。そんな環境での展覧会は、アーティストにとっても魅力的。

「参加アーティストは実際の展覧会を見に来ることはもちろん、中にはアーティスト同士の口コミで展覧会のようすを知って、下見をして、場所と作品のイメージを合成して公募部門に応募してくる人もいるほどです」(坂本さん)。

事前に合同説明会や打ち合わせをしても、実際に六甲山に来て制作を始めると、思い通りにいかないこともしばしば。作品の内容や自然環境に試行錯誤しながら、オープンギリギリまで制作を続けているアーティストも多くいます。搬入されるまで実際どういった作品になるか分からない、そのときの瞬間を表現する、というのが現代美術の面白さでしょう。

■國府理《森のドライブ》の場合
作品設置前

作品設置前

普段はバーベキューが楽しめる、緑に囲まれた場所。

 
作品設置中

作品設置中

重機で車を持ち上げます。

 
作品設置後(日によって実際に乗ることができます)

作品設置後(日によって実際に乗ることができます)

足場代わりの「家」を車を取り囲むように建築して、出来上がり。

 

■足立喜一朗《LIFE BALANCER no.01》の場合
作品設置前

作品設置前

六甲高山植物園の一角、草木が生い茂っています。

 
作品設置後

作品設置後

足立さんはこの場所に、生命の重さを量る天秤を置きました。周りの木々は落葉樹、作品の皿に植わった草木は、これから会期終了まで変化が楽しめます。

 

■佐々木愛《ふたたびの森》の場合
作品設置中

作品設置中

六甲山ホテル旧館の趣きあるライブラリーの壁に、お菓子などの装飾素材であるロイヤルアイシング(砂糖)で描いていきます。

 
作品設置後

作品設置後

壁一面に描かれたようす。

 
作品設置後

作品設置後

細やかな線で、六甲の自生植物や、植林によってよみがえった六甲山の森、ここにおとずれる鳥たちを表現。六甲山の自然を思い起こさせてくれます。

 

展覧会を開催する、ということ

六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013 ロゴ

六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013 ロゴ

「現代アートは『いま』を表現しているもの。『六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013』に来ていただいたお客様には、活躍するアーティストのインスピレーションを共感してもらいたい、と考えています。開催期間が終わると、作品は撤去します」(坂本さん)。

この展覧会を通じて、関連施設で働く人たちに一体感が生まれたり、沿線の活性化にも一役買っているそうです。

 

■展覧会「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」
会期:
2013年9月14日~11月24日

会場:
六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、六甲山カンツリーハウス、六甲高山植物園、六甲オルゴールミュージアム、六甲山ホテル、六甲ケーブル、六甲ヒルトップギャラリー、オテル・ド・摩耶(サテライト会場)

公式サイト:
http://www.rokkosan.com/art2013/

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