展覧会「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」とは
普段の六甲ケーブル
「
六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」の舞台は、兵庫県にある六甲山。豊かな自然に囲まれた場所を訪れることは、山ガールではない私でも楽しく感じます。おいしい空気、目にしみるような緑、とても気持ちがいいものです。そんな自然と一緒に現代アートも楽しむことができるのが、展覧会「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」。2010年から毎年秋に行われています。
※六甲ケーブルは、台風18号による土砂災害発生のため、運休しています。
詳細は
こちらをご覧ください。
展覧会は会議室で起きている!?
お話を伺った総合ディレクターの坂本浩章さん
「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」は、ひとつの美術館で行われているのではなく、六甲山という巨大な空間で展示をする展覧会です。この展覧会を開催するまでには、いろいろな会議や打ち合わせを重ねます。
「まず、どういうアーティストに出てもらうか、を検討します。これまで野外で発表したことがないアーティストでも『六甲山で何かつくってみたい』と興味を持ってくれて、作品を見る私たちも何か発見できるような展覧会にしたい。ジャンルにこだわらず、勢いがあるアーティストを選んでいます」(総合ディレクター・坂本浩章さん)。
関係者皆さんの協力によって展覧会はつくられています!
さらに「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」では六甲山にあるレストランやホテルなどの施設、ケーブルカーなどの交通機関なども展示会場になります。そのため事務局だけでなく、関連施設の担当者を集めての会議は、大変!展覧会は会議室で起きているんじゃない!と分かっていても、いろいろな会議や打ち合わせがあって、展覧会はつくられていくのです。
制作も発表も現場だ!
駐車場で制作を行う彫刻家の飯沼英樹さん
「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」の参加アーティストは、下見をするために現場を訪れて、作品の設置場所やどういう作品を置くか、を決めます。展覧会の直前には、六甲山で制作を行ないます。中には、1ヶ月以上かけて滞在するアーティストもいるほど。
飯沼英樹《無題》展示のようす(部分)
木の彫刻を手がける飯沼英樹さんは、六甲山に生えているメタセコイアの間伐材をつかって制作した作品を、芝生の斜面に大胆に配置。ピンク色のビニールシートもアクセントとなって、自然の中で目を引いていました。
若木くるみ《汗王》。アーティストと一緒にお客さんの顔を描くというもの
「見るだけの作品だけではなく、パフォーマンス作品も見逃せません。六甲オルゴールミュージアムや六甲山カンツリーハウスでは、この空間を生かしたダンスやサウンド(音)のアーティストが休日を中心に登場して、ここでしか見ることが出来ないパフォーマンスを見せてくれます」(坂本さん)。
展覧会には告知宣伝や企業協賛も重要です!
「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」のPR活動は、フライヤーやウェブサイトだけではありません。
六甲ケーブル車内にある、ひびのこずえ《六甲の山の虫たち》
六甲山を登る六甲ケーブルの車内に展示された、ひびのこずえ作品《六甲の山の虫たち》。これは告知イベントとして、事前に開催されたワークショップでつくられたものです。
阪急うめだ本店でのひびのこずえ「虫をつくるワークショップ」のようす
「ワークショップ」とは、アーティストと一般の方が一緒に作品をつくる体験の場のこと。集客につながるPRイベントとして、ひびのさんと一緒に制作するワークショップを活用しました。
また「六甲ミーツ・アート 芸術散歩 2013」では、協賛・協力をする企業が多くあります。アーティストに対して作品につかう材料を提供したり、展覧会の主旨に賛同して、支援をしているのです。
今年のクーパービジョン賞 新山浩+神戸市立科学技術高校《モリアオガエルとして生まれ変わるとせよ》
例えば協賛企業のひとつである、コンタクトレンズメーカーのクーパービジョン・ジャパン。このコンタクトレンズメーカーは、コンタクトレンズの「見ることを通して世界を広げて行く」というコンセプトがアートにも通じる、という理由で、作品完成後に公募アーティストの作品を対象に1作品選出した作品へ、メーカーの名前を冠した賞を贈ります。