信用情報機関のメインのお客さまは金融機関やローン会社
国内に3つある信用情報機関は、いずれも会員制度をとっており会員会社から信用情報の登録をうける一方で、会員会社へ信用情報を提供するしくみを整えています。クレジット会社を例に、会員会社がどのように信用情報を利用しているのかみていきましょう。バラバラに作ったカードの契約履歴は、あなたの知らないところでまとめられている
クレジット会社は原則的に、信用情報機関への加盟が義務付けられています。そして、顧客の同意を得たうえで、加盟している信用情報機関に照会し、その顧客の信用情報を入手することになります。私たちの信用情報は信用情報機関が管理していますが、契約ごとにバラバラに存在しているのではなく、氏名や生年月日、住所、電話番号などによって、相互に紐づいています。そのため、それらの情報があれば、顧客の信用情報をまとめて得ることが出来るのです。この仕組みのおかげで、電話番号が変わったり、結婚して姓が変わったりしても、問題なく信用情報を蓄積・参照できるのです。
また、国内の3つの信用情報機関は、CRIN(Credit Information Network)やFINE(Financial Information Network)と呼ばれる交流システムがあり、信用情報機関の間で、延滞に関する情報等が共有されています。そのため、クレジット会社は、自身が加盟していない信用情報機関の情報についても、限られた部分ではありますが、入手することができます。
会員会社は、スコアリングシステムの導入により
審査の自動化・迅速化を実現している
クレジット会社は様々な観点から、総合的に、審査の可否を判断していきます。そして、入手した信用情報も、重要な判断材料になります。・現在、どの程度の借り入れが残っているのか
・月々の返済はきちんと支払われているか
など、参照する項目は多岐に渡りますが、その全てを人為的にチェックしていては、時間と手間が掛かりすぎてしまいます。特に、フリーローンやカードローン等は申込が多いため、全ての申込を丁寧に審査していくのは非現実的です。
そこで、多くのクレジット会社では、スコアリングと呼ばれる手法を導入することで、審査の簡略化・迅速化を図っています。これは、申込者の各種情報を機械的・数学的に分析することで、申込者のスコアを自動的に算出するシステムのことです。これを活用することによって、時間と手間を大幅に軽減しているのです。
機械的・自動的にスコアが算出されてしまうことに違和感や不満を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、このシステムのおかげで、公平かつ一貫性のある審査が可能になっています。また、スピーディーな審査を売りにしているクレジット会社も多いですが、その背景にも、スコアリングシステムの存在があります。