デジタル一眼カメラ/デジタル一眼カメラレビュー

気楽に高画質を実現 - キヤノン EOS Kiss X4レビュー(2ページ目)

エントリークラスのデジタル一眼レフ市場を引っ張ってきたのは、EOS Kissシリーズであるのは間違いのないところだ。1800万画素とミドルクラス並になったEOS Kiss X4はその最新機種。さて、

清水 博之

執筆者:清水 博之

デジタルカメラガイド

少なくないEOS Kiss X3からの変更点

その他の変更点をピックアップしてみよう。

機能としてもっとも大きく変わったのは動画撮影機能だろう。X3ではフルHD動画撮影に対応していたものの、20fpsと実用的なものではなかった。X4ではフルHD動画撮影が29.97fps、25.0fps、23.976fpsからの選択ができるようになり、ぐっと実用的なものとなっている。

動画撮影ボタンが「ライブビュー撮影/動画撮影」ボタンとして独立したことも併せて、動画撮影に力を入れてきたなという印象である。

外部マイク接続端子が増設されたのは動画撮影において大きな進化だ。

外部マイク接続端子が増設されたのは動画撮影において大きな進化だ。

さらにマイク端子が搭載されており、市販のマイクを搭載することでステレオ音声での撮影も可能(本体内蔵マイクはモノラル)となっているところ、およびプログラムAEのみのフルオートであったものがマニュアル露出にも対応しているところが大きな違いとなる。

また、任意のフレームの前や後ろをカットするというていどの簡易的なものではあるが動画編集にも対応している。編集した動画を上書きするか、別保存するかの選択もできるので、それなりに使えるものとなっている。

ただし、オートフォーカスに関しては大きく進化していない。動画撮影前にピント合わせをしておくというのが基本的な撮影方法となるだろう。

デジタルビデオカメラに比べて、デジタル一眼カメラの撮像素子は充分に大きいため、背景をぼかして動画撮影をすることができる。

上記の外付けマイク対応、およびマニュアル露出への対応でX4の動画撮影機能は大きく進化しており、かなり本格的な撮影にも対応している。

液晶ディスプレイの表示品質はかなり高い。

液晶ディスプレイの表示品質はかなり高い。

動画撮影時に使うこととなる液晶ディスプレイにも手が入っている。X3では4:3の3.0型92万ドットのものを搭載していたが、X4の液晶ディスプレイは3:2のワイド3.0型104万ドットとなった。

ライブビュー撮影時にも全面に撮影画像を投影できることになったというわけだ。ただし、撮影時の絞りやシャッター速度といったデータが画像上にスーパーインポーズされる形になってしまってはいるのだが……。

変更点でひとつ気をつけてほしいのが、バッテリーが新しくなったということだ。これまでのEOS Kissシリーズのものと互換性がないので、買い換える際には注意が必要となる。

バッテリーライフはCIPA準拠でファインダー使用時は440枚、ライブビュー撮影であれば180枚。X3と比べると1割ほど増えている……が、アマチュアであっても1日に渡ってハードな撮影をするのはやや厳しいかな、といったところか。予備バッテリーを1個用意して携帯することをオススメしたい。

逆に変わっていない点としてはファインダー周辺が挙げられる。ファインダー視野率(用語解説)は95%、ファインダー倍率(用語解説)も約0.87倍とX3のそれとまったく同じ。見え具合も同様だったので、おそらく素材も同じはずだ。

オートフォーカスに関しても側距点は9点で中央のみがクロスセンサー搭載と、X3と同様のものとなっている。

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