海外で気を抜いてはいけません
タイにボランティアに行った時の出来事。2週間の田舎での滞在を終え、最後にぱーっと遊ぼうとバンコクの風俗と快楽の街パッポン通りへ。
つい気が緩んで胸元の大きく開いたキャミソールを来て出かけてしまった。
一通り遊んで宿に帰るべくタクシーに乗り込み、運転手さんに行先を告げる。
しかしこの運転手さんタクシーのメーターを動かしてくれない。
ビビりのわたしは地球の歩き方タイ編を熟読して行ったので、こんなケースももちろん想定済み。
「メーター! メーター!」
と叫んで、メーターを動かしてもらった。
トラブルを避けたという満足感から、テンションが若干あがり、拙いタイ語で運転手さんに話かけたのが運のつき。
タイ人の運転手さんが調子に乗り始める。
まずバックミラーがわたしの胸元にセットされた。
そしてよく見えるように車内の電気が灯される。
タイに行かれた人はわかると思うが、タイの交通事情は非常に悪い。その中で運転手さんは完全に後部座席の方に身体を向けた状態で運転し始めた。
やばい。
これは危険だ。
タイでの道なんてもちろんわからないから、このままどこかに連れていかれて、襲われてしまうことだってありうる。
さぁっと身の危険を感じ、英語とタイ語と日本語のミックスで暴言を吐きまくる。
しかしニヤついた運転手さんの態度は変わらない。
そして……
まさかの運転手さん、タクシーを運転しながら自慰行為を始めました。
半泣きになるわたし。
夜のネオン街抜け、郊外を走っていくタクシー。
下卑たタクシーの運転手の笑い顔。
結果的には無事に宿につき、逃げるようにして宿に駆け込んだ。
怖かった……。
教訓。海外で気を抜いてはいけません。治安の悪いところでは、必要以上に肌を出してはいけません。
まぁ……当たり前のことだけれども。