介護支援専門員(ケアマネジャー)/ケアマネージャー試験について

ケアマネジャー試験の概要

ケアマネジャーの試験を受けるには、指定された医療・福祉系の国家資格を持ち、5年の実務経験が必要等の要件があります。

執筆者:鈴木 康修

ケアマネジャー試験とは

ケアマネジャー試験とは

ケアマネジャー試験は正式には「介護支援専門員実務研修受講試験」と言って、都道府県単位で毎年1回実施しています。例年、10月の第4日曜日に実施していますが、平成25年は第2日曜日の10月13日が試験日です。

受験資格

受験資格には介護福祉士、社会福祉士などの福祉系の資格、医師、看護師などの医療系の資格を所持していることと、一定の実務経験が必要です。実務経験は、保健・福祉・医療分野で、原則として5年以上かつ900日以上(該当する国家資格等を有しない場合は10年以上かつ1800日以上)となっています。複数の施設で働いていた場合や非常勤の場合などは要件を満たしているか確認してみると良いでしょう。

解答免除

受験資格を確認後、解答が免除になるのかを確認します。医療・福祉系の指定された国家資格を持っている場合なら、解答が免除になります。試験問題は全60問で、免除は最大35問にもなりますので、最少の解答数は半分以下の25問になります。

出題範囲

出題範囲は介護支援分野、保健医療分野、福祉サービス分野の3つに分かれています。

介護支援分野については、平成24年4月の介護保険改正について出題される可能性が高いです。合格ラインは概ね6~7割と言われていますので、出題数が25問であることを考えると、15~17点が最低ラインと言えるでしょう。

保健医療分野については、基本テキストや過去問を見直し、毎年出題されている問題の傾向を把握することが重要だと言われています。

福祉サービス分野については、介護支援分野と同様に制度改正時には内容を把握しておく必要があります。特に、障害者総合支援法は、出題される確率が高いと言えます。

合格率

ケアマネジャーの合格率は年々低下してきていて、難易度は上がっていると言えるでしょう。ただ、試験問題自体の難易度が上がったというよりは、受験者が多忙で、十分に対策ができていないということも原因だと思います。合格率について、平成23年度は15%と低く、平成24年度は19%と少し盛り返したものの、依然低い状況です。

福祉系では比較的難関と言われている社会福祉士試験でも、ここ数年は26%~30%で推移しているので、倍近い開きがあります。もちろん、受験資格を考えると、色々な職種が受験するケアマネジャーと、主に福祉系大学を卒業し、受験資格を得た社会福祉士とでは単純に比べられるものではないのですが、ケアマネジャーの試験については合格率が安定していないことが特徴の一つであると言えます。

どんな職種がケアマネジャーになっているの?

第15回の試験データを基に、職種別合格者の上位3つをあげると、1位「介護福祉士 66.4%」、2位「相談援助業務従事者・介護等業務従事者 13.9%」、3位「社会福祉士 9.9%」となっています。これらの合計は90.2%で、実に9割以上が上位3職種の状況です。特に、介護福祉士が7割弱いることを考えると、現在活躍しているケアマネジャーの半数以上は介護福祉士であると考えられます。

ケアマネジャー試験はそれほど難しい試験ではありません。出題範囲も狭く、問題数も少ないので、絞り込んだ勉強をすることができます。反面、問題が少ないことに加え、各分野に基準点が設けられているため、1問の不正解で不合格となり易くなっています。合格する秘訣は、解ける問題を確実にこなしていくことと言えるでしょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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