恋をしたことがある人なら誰もが感じたことのある自分の中に潜む少し面倒な感情、女子が発するほんのりブラックな笑いや日常に感じる小さな痛みが鏤められた共感型恋愛小説。恋愛だけでなく、仕事や家族のこと、迷える現代を生きる女性のための作品を本サイトでご紹介しなければ! と恋愛ガイドの使命感に火をつける作品です。
対談に収まりきらなかったイケメン論も盛り上がって…
そこで今回、本作の刊行を記念して著者・中居真麻さんと装画の柴門ふみさんの対談が実現! 『迷える四姉妹』のカバーを手がけたのは、元祖“恋愛の神様”として『東京ラブストーリー』『あすなろ白書』など多くの作品を発表、漫画家としてだけでなくエッセイストとしても活躍されている柴門ふみさんです。
柴門ふみさんが四姉妹を『プリマヴェーラ』の女神に見立てたカバーが目印のこの作品。とある田舎町に住む、27歳から36歳までの四姉妹の物語です。ニートの末っ子・葵は、根暗なナルシスト。職探しもうまくいかず、日々の愚痴をツイッターにつぶやくだけの無気力な日々。三女の夏果は彼氏がいながら、行きつけのバーのバーテンダーやネットカフェの店長とも関係を持ってしまう「アバズレ」。
次女のくるみは不倫の末、略奪愛で結ばれた「シュジン」がすべて。義母との生活に耐えながらも、「シュジン」に捨てられたら終わりだ、と日々怯えている。長女の七緒は、七年前に死んだ恋人をいまでも引きずったまま、一人暮らしを「満喫」している振りをする……。いまどきの女性の「負」の部分をすべて満たす、ちょっと病んでる「四姉妹」を描いたイタ面白い女子小説の傑作なのです。
恋愛とは? 女とは? 小説とは? とても興味深い内容になったこの対談。いよいよ最終回です。