マレーシアのヒンズー教徒の聖地、バトゥケイブ
ゴールドに輝く銅像は、インドの神様ムルガン神。バトゥケイブのシンボル
結婚式の参列者。普段見かけるインド系マレーシア人の女性はズボン姿のパンジャビが多いのに、このときはみな洒落たサリーで着飾っていた
272段の階段、その先には神秘的な洞窟
洞窟の隙間から太陽の光がスーッと筋になって地面を照らしている。神秘的な空間なのに、「首に蛇を巻いて写真を撮らないかい?」と観光地ならではの呼び込みがいるのもマレーシアらしい
その横に272段の急な階段があり、その上に洞窟が広がっています。暑い炎天下での長い上り階段は正直げんなりしますが、子どももご年配の方もちょっと頑張れば登れるレベル。ただ、マレーシアの階段は1段ずつの高さが一定ではなく、低かったり高かったり斜めだったりして、この地味な攻撃が意外に体にこたえます。
階段を上りきると、そこは洞窟になっています。湿っぽくひんやりとした神秘的な雰囲気。神殿があり、静かにお祈りをしている信者も見かけます。ぐるっと一周をしてまた長い階段を下りたら、左手にある屋台で生のココナッツジュースでクールダウンしましょう。生のココナッツジュースは体の中にたまった熱を取ってくれる効能があり、暑い日の飲みものにぴったりです。
タイプーサム
タイプーサムの様子。祭りに参加する信者は、交通手段を使わず必ず歩いてバトゥケイブにやってくる。男性は、背中やほっぺたにフックや釘をさし、そこに神聖な果物であるライムを吊り下げたりする
タイプーサム当日。階段をぎっしりが埋めつくしている。
なぜなら男性の信者は、神への信仰心を表現するために、背中の皮膚に直接フックをひっかけて果物を吊り下げたり、カバディという重い山車を1人で背負ったりするのです。鉄串が頬に貫通している人がいたりと、かなり痛そう。また、神聖なミルクポットを頭の上に抱えた状態で、272段の階段を上っていく子どももいます。参加者はほぼトランス状態で、釘を体に刺していても痛さは感じないとか。目撃した友人によると、階段上の神殿で信者はトランスを解かれ、そこで突然、痛みや疲れを感じだすそうです。
人の多い祭りなので、個人で行くよりも、ウェンディーツアーなどの旅行会社主催のツアーに参加するほうが便利で安心です。引ったくりも多いので、軽装で、現金はあまり持たずに。身の回りには充分に注意しましょう。
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■Batu Caves(バトゥケイブ)
住所:Batu Caves Sri Subramaniam Temple, Kuala Lumpur 68100, Malaysia
営業時間:8:00~19:00
無休
アクセス:KLセントラル駅よりKTMのBatu Cave駅よりすぐ