米国の詩人、サムエル・ウルマンの『青春の歌』は「青春とは人生にある期間をいうのではなく、心の様相をいうのだ」という一節で人の心を捉えました。確かに覇気のない若者がいる一方で、老いてますます盛んな後期高齢者もいます。
そこで、今回は性的能力から見た男性の現役年齢について考えてみましょう。
進む、夫婦のセックスレス化
1カ月以上性交渉をしていない夫婦が4割を超えるというデータも
婚姻関係にある人が性交渉に対して積極的になれない理由を尋ねると、
- 出産後なんとなく=20.9%(男性18.9%)
- 面倒くさい=20.9%(男性10.7%)
- 仕事で疲れている=16.1%(男性19.7%)
また、この調査では「草食系男子」ならぬ「草食系中年」が増えている実態も浮き彫りになりました。性交渉をすることに「関心がない+嫌悪している」男性の割合(カッコ内は08年)は、
- 16~19歳=36.1%(17.5%)
- 20~24歳=21.5%(12.8%)
- 25~29歳=12.1%(8.3%)
- 30~34歳=5.8%(8.2%)
- 35~39歳=17.3%(9.2%)
- 40~44歳=18.4%(13.1%)
- 45~49歳=22.1%(8.7%)
30~34歳を除く年齢区分のすべてで「草食化」が進んでいることを裏付けています。
“現役”でありたいと願う?高齢者
その一方で、全国紙に新聞広告を打つような週刊誌がこのところ、競って高齢者の性のあり方をめぐる話題を取り上げています。曰く「60歳からの性生活」「70代ならではのテクニック」「増えてきた高齢者向け風俗産業」――。こうした特集が組めるほどの潜在的なニーズがあるということでしょう。
老人ホームの入居者同士が恋愛関係に陥ったり、三角関係のもつれでもめたりするのは今に始まったことではありません。週刊誌の特集も老人ホームの人間模様も、高齢者が“現役”でありたいと願う気持ちを反映しているのかもしれません。
“現役”を「性交渉が無理なくできる」という意味に限ると、高齢男性にとって性は、
「初めから関心がない」
「その気はあるが、体がついていけない」
「その気はあるし、体もついていける」
――のいずれかに大別できます。
「初めから関心がない」のは、いわゆる「草食系」の延長と考えてよいでしょう。残り2つの差は「体がいうことをきくかどうか」です。率直にいえば、ED(勃起不全、勃起障害)であるかどうかです。
EDは生活習慣病を知らせるシグナル
男性は中高年といわれる年齢に差し掛かると、加齢やストレスがもたらす、さまざまな心身上の不都合に悩まされます。その多くが男性ホルモンの減少によって引き起こされます。EDの原因の一つである一酸化窒素(NO)の不足にもテストステロンという男性ホルモンの減少が関係しているといわれています。NOは勃起をはじめ、血圧の降下、動脈硬化の防止、血管や気管の拡張、利尿作用などに関わっているからです。
そこで、NOが不足すると高血圧や動脈硬化、糖尿病、脂質異常症、排尿障害などの生活習慣病を引き起こす恐れがあるのです。EDは現象面では勃起が妨げられる病気ですが、本質的には多くの生活習慣病と同じ血管の病気です。
ですから、EDはその後に起こるであろうさまざまな生活習慣病を知らせるシグナルの役目を果たしているともいえるのです。
ED治療薬は“現役”続行の心強い味方
規則正しい毎日を心がけることが“現役”であるための最良の方法
そう考えると、性欲や勃起能力の強さには個人差がありますが、基礎体力のある健康な男性であれば、年齢に関係なく、生涯現役でいることはさほど難しいことではありません。「青春の詩」の実践です。
初めからなんの助けもなく“現役”として活躍できればよいのですが、気持ちとは裏腹に中折れするなどEDの兆候を感じたら、ジェネリック商品などのED治療薬を試してみるとよいでしょう。
ED治療薬は適切に用いれば効果的です。EDの改善に役立つばかりでなく、NOを増やすはたらきがあることも近年の研究で分かってきました。ED治療薬は“現役”を少しでも長く続けるための心強い味方といえるでしょう。
>>男性の”現役”は何歳まで?ED・セックスレスの調査結果と生涯現役のコツ
>>高齢者だからって…。ED治療を諦めない!
>>EDになりやすい年齢って?