「母への決着」が象徴的なテーマの監督自身の物語

■作品名
田園に死す
■監督
寺山修司
■主演
菅貫太郎
■DVD販売元
キングレコード


寺山修司の詩集「田園に死す」を映画化した作品。この映画は寺山修司の自伝的映画であり、映画監督である主人公私(寺山修司)は少年時代を回想するところから映画はおおよそ始まります。母との生活の窮屈さ、それから逃げる為にイタコに父を呼び寄せてもらい会話したり、女性との駆け落ちの試み。過去と現実、虚構が錯綜し、映画は結局何も変わらない現実がラストに突きつけられます。

この映画では母殺し(母への決着)が象徴的なテーマになっており、このテーマを通し私は誰かという疑問が投げかけられています。結局その答えは分からないまま、虚構感だけが残るという不思議なラストです。

寺山修司の映画は物語や映像が錯綜し難解ではありますが、何回も鑑賞することによって、象徴しているものが、何かを紐解いていくと、作品の魅力をますます理解することが出来ます。一方で、映画を細かく分析するのではなく、感じるままに寺山ワールドを堪能してもいいと思います。



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