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原発事故後にこそ見るべき「チャイナ・シンドローム」

東日本大震災における福島原発の事故を見るにつけ、思い出されてならなかったのが、架空の原発事故の前後を描いたこの映画。原子炉事故に遭遇した原発の技師と居合わせたテレビクルーが、真実を伝えようと奮闘します。見えない大きな力によってもみ消されるさまを描くことで、権力の恐ろしさやマスコミの無力さを浮き彫りにしています。今こそ、見るべき映画だと強く思います。

投稿記事

権力の恐ろしさやマスコミの無力さが浮き彫りに

■作品名
『チャイナ・シンドローム』(79)
■監督
ジェームズ・ブリッジス
■主演
ジャック・レモン、ジェーン・フォンダ
■DVD/Blu-ray発売元
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


東日本大震災における福島原発の事故を見るにつけ、思い出されてならなかったのが、架空の原発事故の前後を描いたこの映画でした。

原子炉事故に遭遇した原発の技師(シリアスなジャック・レモン)と居合わせたテレビクルー(ジェーン・フォンダ、マイケル・ダグラスら)が、真実を伝えようと奮闘します。

ところが、見えない大きな力によってもみ消されるさまを描くことで、権力の恐ろしさやマスコミの無力さを浮き彫りにします。

この映画のタイトルは、「もし、アメリカの原発がメルトダウン(炉心溶融)を起こしたら、地面を突き抜けて中国まで熔けてしまう」というジョークから取られていましたが、全米公開直後に米スリーマイル島の原発で本当に事故が起きたことで笑い事や絵空事では済まなくなりました。

「~シンドローム (症候群)」 という言葉が日本で一般的に使われるようになったのも、この映画がきっかけです。

まさに先見の明があった映画です。

日本でも未曾有の原発事故が起きてしまった今こそ、見るべき映画だと強く思います。

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