追い抜いてしまったタンクローリーから受ける執拗な嫌がらせ
■作品名激突! (1971年)
■監督
スティーヴン・スピルバーグ
■原作・脚本
リチャード・マシスン
■出演者
デニス・ウィーバー
言わずと知れたスピルバーグの出世作『激突!』
元はTV用に作られた作品ですが、映画用に編集され劇場公開されました。
後の『ジョーズ』に繋がる作品としても有名です。
砂漠の真ん中を走る1本道
前を遮ってノロノロと走るタンクローリーにクラクションを鳴らし
追い抜いた時から、主人公の恐怖の体験が始まります。
追い抜かれた事が癇に障ったのか、タンクローリーから
執拗に嫌がらせを受け始めるのです。
進路を譲ったと思わせておいて後ろから故意に追突!
追いかけてくるのを振り切りホッとしたのも束の間、
バックミラーに映るのは猛スピードで迫って来る姿
再び振り切り、距離も稼いで安心していたら、
目の前に遮断機の下りた踏切が……!
観てるほうも後の展開が想像つくので、もう、やきもき!
案の定追いついて来たタンクローリーに少しずつ少しずつ
線路に押し出されていく恐怖!
とにかくタンクローリーの不気味な事、運転手の姿は一切見えず
まるでタンクローリー自体が意志を持った怪物のように見えて来ます。
殺そうと思えばいくらでもチャンスがあるのに、わざといたぶり楽しんでる……
どうして、ここまで執拗に狙われるのか!?
車を運転される方なら、容易に感情移入してしまいます。
ここまで極端でなくても似たような経験をした事、ありませんか?
私は観た後しばらくは後ろに大型トラックが付くと恐かったですよ。
この映画の原題は『Duel』対決という意味です、
ただ逃げ回っているだけで対決をしていない主人公が、
最後に仕掛けた反撃とは!?
まさに「窮鼠猫を噛む!」結末を是非ご覧下さい。